ゲンキ・キッズプラス ユニモちはら台店。メーカーがお客と直接話ができる店舗を持つことで、より良い靴づくりと情報発信という相乗効果が生まれている。

 1873(明治6)年、福岡・久留米に創業した足袋専門店「つちやたび店」。その後、社名を月星に変更し、現在ムーンスターとして創業140年以上の歴史を刻む。社名をムーンスターに変更した2006年に誕生したのが「子ども靴専門店ゲンキ・キッズ」であり、サービス オブ ザ・イヤー2018で(ゲンキ・キッズプラス)ユニモちはら台店がCS大賞を受賞した。

同社独自開発の測定器「フッ撮る」。子どもの足の成長は早いため、正確な測定が欠かせない。足にぴったり合った靴を提供したいと考える企業姿勢を具現化したものだ。

 靴のメーカーが手掛けるとあってゲンキ・キッズがこだわっているのが、“フィッティング”を重視した販売だ。足のサイズを正確に測る測定器「フッ撮る」がユニモちはら台店をはじめ全店に配置されている。これは、足を乗せるだけで、長さだけでなく、幅や甲の高さが左右の足それぞれ正確に測定できる、ムーンスターが独自に開発したものだ。

 アルバイトも含めた全ての従業員がこの「フッ撮る」の扱いの研修を受け、キッズシューズアドバイザーとして本社からの認定を受けている。リピーターのお客に対してもこの測定を必ず行うのは、子どもの足のサイズは日々変わっていくからだ。この計測を目的に来店されるお客もいるが、同店ではこれを歓迎する。たとえ購入につながらなくても、店を覚えてもらえれば次につながると考えているからだ。

 ゲンキ・キッズのもう1つの特徴は、メーカーの店舗であるにも関わらずさまざまなメーカーの商品を品揃えしている点だ。多くの選択肢を用意し、その中で自由に選んでもらうことがコンセプトで、その背景には自社製品への自信も伺われる。

最後のお見送りを最も重要視する

 同店のお客は当然ながら小さな子どもあるため、子ども目線での接客を重視していることが特徴だ。店内には至る所に従業員手づくりのPOPやイラストが貼られ、その完成度も高い。保育士の資格を持つ従業員も多いという。

 ショッピングセンターへのテナント出店が多い同業態だけに、多くのテナントから自店を選んでもらうために重視しているのが最後の「お見送り」だ。お客の記憶に一番残りやすいシーン、来店の感謝を伝える最大のコミュニケーションのチャンスと位置付ける。事実、この対応が優秀な店舗ほど売上げ数字も非常に高い。顧客接点を有効に活用することで、ユニモちはら台店はCS(顧客満足度)を最大限に高めている。

 

 

【お知らせ】『サービス オブ ザ・イヤー2018』が2018年6月30日に発売になりました。優秀店舗の事例研究や、エリア・業態・立地などを切口にした専門家による傾向分析などを掲載。最新の小売・サービス業のトレンドを知る上でも欠かせない1冊となっています。