「面倒くさい」が一番理解できる人

 一部の天才はこうした「面倒くさい」を想像することができますが、本当に面倒くさいことが一番理解できるのは、面倒くさがっている本人です。

 私は今でもできないことが多いので、ひとまず天才になることはしばらく諦めました。その代わり、私が何とかなる生き方を真剣に考えるようになりました。

 できる人は何でもできてしまうので、その人に合わせると周りは次々脱落してしまうのではないかと最近は感じています。実際、販売員が常に人手不足なのは、できる人基準であれもこれも任せてきてしまった部分も大きいように思います。

 仕事は多くの人にとって「できるようになるもの」だと感じます。たくさん失敗して、考えて、たまに成功して、見守る余裕を与えられて、ようやく少し芽が出始める。でも世界の変わるスピードが速くなっていることで、誰もが成果を求めて焦り、その余裕を持てる上司や業界が減っている気がします。

 そうすると、仕事のできない人はどこにも居場所がなくなってしまいます。恐らくその中には「そのうちできるようになる人」もいると思うのですが、そういった人たちを自己責任と切り捨てるのは、個人的にはあまりにも厳し過ぎる気もします。

 だからといって世界が自分に合わせてくれるわけではありません。だから、できない人は、自分が工夫する必要があると思っています。