どんな仕事にも「この仕事が天職なんだな~」と思えるような、何でもできてしまう(ようにはたからは見える)天才がいます。メールすれば即レス、仕事ができて行動力もあり、知識も豊富で話も上手、いつも周りに慕われている人です。

 半面、何もうまくできない人もいます。メールがきても何と返せばいいか迷って時間がたって催促される、仕事はできないことばかり、そもそも覚えることが苦手、話し掛けるタイミングを逸しては隣で固まる、といった具合です。

 私の場合は後者で、そんな天才と凡人(以下?)の自分を比べて、つらくなるだけでした。仕事が嫌いになり、「何で自分はうまくできないんだろう」と落ち込んで、そのネガティブなテンションが影響してまたミスをするという繰り返しでした。

仕事嫌いな人の「対抗策」

 そんな仕事できない勢の私が、現在取っている対抗策をシェアします。

 ファッション業界でいうと、ざっくり分けて「服が大好き」という層と「洋服とか面倒くさい、とりあえずダサくない程度に着られればいい」という層がいます。

 ファッション業界を出てみて気付いたことなのですが、洋服があんまり好きじゃないという人も、実は後者のお客さまにとってはすごく必要なのです。あまり洋服を好きじゃないお客さまの気持ちが一番分かるのは、やっぱりあまり洋服が好きじゃない人なのです。

「面倒くさい」「好きじゃない」というネガティブな感情は、そのままでは何の役にも立ちません。でも「面倒くさい。だから何とか楽にしよう」と思えれば、話は別です。

 もし販売員なら、「面倒くさいから」日々の洋服選びが楽になるように一週間分まとめてコーディネートを提案する。コンビニやスーパーマーケットの従業員なら、「面倒くさいから」すぐに昼食の買物が終えられるような売場を作る。ゲームアプリ開発者なら、初心者でも単純に遊べる画面を考える。自分がされてうれしいことは、他の人にも喜ばれることが多いです。

 実際に、旅行に行きたいけど詳細プランを考えるのは手間という人に向けた「ズボラ旅」というサービスは、リリース直後、一時受け付けをストップするほど反響が出ました。「どこか旅行には行きたいけど、ホテルや行き先を検討する時間がない」「そもそも行き先を考えるのが面倒くさい」というニーズを見事に捉えた、素晴らしいサービスだと思います。

 計画的な旅行が好きな人ばかりではありません。また、人によって好きなものや、大切にしたいものの優先順位は違います。仕事嫌いな人は、思い切って転職するのもアリですが、まずは仕事を好きになろうとするよりも、その自分の目線を生かす方向に変えることも有効だと考えます。