食べ放題に付きまとう3つの悪いイメージ

 しかしながら、消費者から見て「食べ放題」は3つのネガティブなイメージが付きまといます。

 1つ目は品質が良くない。安かろう悪かろうのイメージ。

 2つ目は接客サービスが良くない。安く提供しているのだから“余計な”接客サービスは提供しないといったイメージ。

 3つ目は清潔ではない。セルフバイキングの場合、食材が入り乱れた大皿や、従業員の少なさと客数の多さで、自然と店内環境が汚れていくイメージ。

負のイメージ解消に取り組んだ焼肉きんぐ

 焼肉きんぐは、こうした負のイメージを消し込んでいきます。品質については米国産牛肉をメインとし、接客やクレンリネスについては「オーダーバイキング」の採用により、丁寧な接客と清潔な店内環境を維持しました。当時は客席にタッチパネルもなく、従業員がいちいち客席に行き、オーダーをとっていました。

物語コーポレーションの池田兼孝 執行役員焼肉事業部 事業部長

 物語コーポレーションの池田兼孝 執行役員焼肉事業部 事業部長によると、ブランド転換により、当時は売上げが2倍、3倍に増えた店舗も多々あったといいます。ただし、原価率はアップし、人件費は客数増に対応して上昇し、客数の割には利益の確保が難しい業態であることも改めて浮き彫りになりました。

「食べ放題は、たくさん召し上がって、ご満足いただける業態です。顧客満足が上がれば上がるほど、原価率も上がっていきます。これは宿命です。なので荒利益率ではなく、荒利益額を確保していく、すなわち売上げを上げることが前提になるのです」(池田氏)