ハウス オブ ローゼ 千葉マリンピア店は、海浜ニュータウン稲毛地区の中心である稲毛海岸駅に隣接する商業施設「千葉マリンピア」内に立地している。

「サービス オブ ザ・イヤー」とは、抜き打ちで専門の調査員がお店に訪問し、買物や食事をして、接客や店舗などのサービスレベルを評価する「覆面調査(ミステリーショッピング)」による店舗コンテストです。

 2014年から毎年開催し、調査店舗数も初回の1661店、第2回が2145店、第3回が2929店、第4回が3330店、そして今回から飲食部門も加わり、物販4945店、飲食588店、合計5533店と昨年の1.5倍となりました。

 本連載では、「サービス オブ ザ・イヤー2018」で優秀な成績を修めた店舗を紹介します。

 ハウス オブ ローゼは、創業以来40年、植物由来成分にこだわったスキンケアアイテムを展開する国内化粧品ブランドだ。徹底した品質管理の下、日本人の素肌に寄り添い、商品開発から販売までを一貫して行う自然派化粧品だけに、それを販売する店頭にも高度な接客スキルが求められる。サービス オブ ザ・イヤー2018で、その実力が認められハイレベル接客スキル大賞を受賞したのが、ハウス オブ ローゼ 千葉マリンピア店だ。

ハンドウォッシュは移動式洗面台を使用して店頭で実演する。施術の模様は通路からも見え、PR効果も期待できる。ささいな会話から新たなニーズが生まれることも。

 ハウス オブ ローゼには製品と同様にこだわり続けているものがある。それが創業当初から変わらない「ハンドウォッシュ」を採用したきめ細やかな接客スタイルだ。

 ハンドウォッシュとは、販売員がお客の手を取り、その手を顔に見立てて洗顔方法を再現するものである。文字や図解では分かりにくい微妙な力加減や指先の動きなどが体感できるのはもちろんだが、それ以上にハンドウォッシュを通じてお客との距離感をぐっと縮める効果があるのだという。実際に商品を試しながら、肌の悩みはもちろん、趣味や休日の過ごし方などさまざまな話題を共有できる。安心感や信頼感を深めていくプロセスとして、このハンドウォッシュは同社の大きな武器になっているのだ。

店頭の人手不足に負けない顧客満足向上のアプローチ

十分な対応ができなかったお客には、「ぜひ次回はご対応させてください」の気持ちを込めて体験チケットなどを手渡す。顧客には手書きメッセージを送付するなどフォロー態勢を徹底。
「ニキビ予防」「敏感肌」など、悩み別にアイテムが陳列されているので、自分に合ったアイテムがすぐに見つかる。ほぼ全ての商品にテスターなども用意している。

 千葉マリンピア店は、関東地区で唯一、予約制のフェイシャルエステルームを併設する店舗でもある。ハンドウォッシュもフェイシャルエステも、お客1人1人とのコミュニケーションを密に取れるというメリットがある。しかし半面、繁忙時間帯などで全てのお客に満足のいく対応ができないこともある。そんなとき、例えば接客中に他のお客が興味深そうに陳列商品を見ているものの、そのまま店を出てしまいそうな場合、すかさずそのお客に走り寄り、「お伺いできなくて申し訳ございません」と声を掛け、「こちらを次回ぜひお使いください」とハンドケア体験チケットなどを手渡すのだ。仮に十分な接客ができなくても、このような対応が印象強く残れば、再来店の確率は確実にアップする。同店の販売員は全員がこの一連の対応をスムーズに実践している。

 少子高齢化で生産年齢人口が減少の一途をたどる中で、人手不足は小売業にとって大きな課題だ。多くの店頭で人的余裕がない環境下で、どうすれば来店される全てのお客の満足度を極大化できるか、ハウス オブ ローゼの取り組みにそのヒントが得られるだろう。

 

 

【お知らせ】『サービス オブ ザ・イヤー2018』が2018年6月30日に発売になりました。優秀店舗の事例研究や、エリア・業態・立地などを切口にした専門家による傾向分析などを掲載。最新の小売・サービス業のトレンドを知る上でも欠かせない1冊となっています。