普段生活していると「誰でも着られます」「多くの人に愛用されています」という言葉によく出合います。店側としては事実なのでしょうが、これはライバルをぐっと増やす言葉だと思います。

 なぜなら、抽象的な表現だからです。

 逆に商品にオリジナリティがあったり、客層が固まっている店は、「〇〇の店」として消費者にインプットされます。

 不思議なことですが、ターゲットを絞り込むと、対象に当てはまるお客さまが「自分事」に感じるので、格段に見つけてもらえやすくなるのです。

 店側が自ら対象を狭めると、何だかターゲット以外のお客さまの来店可能性を除外するようで怖いと思います。確かに連日完売・満員御礼の爆発的な集客や売上げは見込めなくなります。それでも「誰でも」という表現は、少なくとも前面に出して最初にアピールする言葉ではないように思うのです。

 例えば、栄養ドリンクが20本あったとします。ただ並んでいるだけなら、選んでもらえる確率は1/20です。有名ブランドやCM・広告で知名度の高いもの、リーズナブルなお試し品、何となく効きそうな最高額商品が売れるでしょう。

 でも「美容用」「疲労回復」「眠気覚まし」など、用途別に打ち出してあったらどうでしょう? 買う目的がある人視点で見れば、見るべき対象範囲は一気に狭まり、選んでもらえる確率は1/20より上がります。

「誰でも」の実態は、一人一人です。みんなが使っているから購入を決めるのではなく、みんなが使っていてなおかつ自分もいいと思うから買うのです。

 ターゲットの絞り込みが難しい場合は、以前、『黒いパンツ理論の1P目で触れたような形で、自分たちの来てほしい・そして来るであろうお客さま像を深掘りすると、自店に適切なターゲット像のヒントが見えてきます。