「人生100年時代」、読者の皆さんは聞いたことがありますか。日本は健康長寿大国であり、健康寿命といわれる元気で活動できる年齢も伸び始めています。とはいえ、人生100年時代を迎えるためには、丈夫な足腰が決め手になります。若い方はぴんとこないかもしれませんね。筋肉が少ないと体脂肪の割合が増え、見た目は瘦せていても「隠れ肥満」になり、骨に必要な栄養が不足するとちょっとしたことで骨折しやすくなります。日々の生活習慣を見直して強い骨と筋肉づくりを始めましょう。

20代~30代をピークに衰える筋肉 骨の病気にも影響

 筋肉は20代~30代をピークに、年を重ねるごとにだんだんと衰えます。特に何もしなければ、60代になると20代に比べて足の筋肉量は4割も低下することが報告されています。筋肉が少ないと、ちょっとした段差につまずいたり、転びやすくなります。骨の病気(骨粗鬆症(こつそしょうしょう)とも関わりが深く、食事をおろそかにしたり、運動や活動量が少ないと、将来、背中が曲がりやすくなったり骨がすかすかになり、骨折の原因になることもあります。

筋肉に必要なタンパク質は一日に50~60g

 筋肉をつくるために必要な栄養素は、エネルギーやタンパク質です。エネルギーは摂り過ぎに注意し、タンパク質は体重なども関係しますが、1日に50~60gの摂取量が必要です。肉、魚、卵、大豆・大豆製品、牛乳・乳製品などからバランスよく摂ることが大切で、特に肉、魚などの動物性タンパク質は体内ではつくり出すことができない必須アミノ酸を含むため、意識して摂りたい素材です。

 カルシウムは乳製品をはじめ、大豆製品、海藻類、小魚などに含まれますが、その他にビタミンD(日光浴も有効ですが、魚などに多く含まれます)やビタミンK(納豆、青菜など)の摂取も必要です。

炭水化物のみの食事はこうして避ける

 例えば、菓子パンだけ、おにぎりだけ、カップラーメンやパスタだけ(野菜がなく炭水化物のみの食事)という食事に加え、意外なことに一見、健康的に見えるサラダだけ(野菜のみのサラダの場合はタンパク質不足を招く)という食事スタイルも注意が必要です。以下の改善ができます。

・ 菓子パン⇒サンドイッチや惣菜パン(タンパク質や野菜が入ったもの)に代える。
・食パン⇒チーズ、ハム、ゆで卵をのせる。
・ おにぎり⇒具材は梅干しや昆布のつくだ煮ではなく、タンパク質を意識して肉(鶏そぼろ、焼き肉風味のもの)や魚(ツナ、サケ、マグロ)を選ぶ。
・ カップラーメン⇒ゆで卵や豚角煮、鶏の照り焼きなどをトッピングにする。
・ パスタ⇒ホウレンソウやトマト、キノコだけではなく、チキン、魚介、チーズ、ベーコンなどが入ったものを選ぶ。

 強い骨と筋肉は一生の財産。適度な運動、タンパク質やカルシウムを意識し、人生100年時代に備えましょう。

 

 

※本記事は『ファッション販売』2018年7月号に掲載されたものです。内容は取材当時のものです。

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