レナウン「着ルダケ」の仕組み

 法人向けのユニフォームに留まっていた衣料品のレンタルが消費者向けの婦人服に波及し、紳士服でも爆発的に広がり始めたが、消費者のみならず業界側にも必然的な背景があった訳で、それがまた採算性にも直結するというマジックが伺える。衣料品レンタルビジネスのヒ・ミ・ツを初公開してしまおう。

レナウンの「着ルダケ」はレンタルではなくリース

 婦人服のレンタルでは「エアークローゼット」やストライプの「メチャカリ」などOL向けのコンサバな通勤服が主流となっているが、AOKIの「スーツボックス」や今回立ち上げのレナウンの「着ルダケ」もビジネスマン向けのコンサバな通勤服で、トレンドによる陳腐化や好みによる偏りが避けられる点も共通している。

「着ルダケ」では百貨店で6万円前後の紳士既製スーツをワンシーズン(春夏期/秋冬期)2着レンタルして月々4800円(税別)からとOLの通勤服レンタルよりお得感があるが、それには3つの訳がある。1つは商品の償却期間の違い、1つはお届けと回収の頻度の違い、1つはレンタルではなくリースであることだ。

 

 ちなみにエアークローゼットの場合、月1回3着セットのライトプランで6800円、同3着セットの返却期限無し借り放題のレギュラープランで9800円だが(いずれも税別、返送料1回300円)、スタイリストが選んで送ってくる3着セットはそれぞれ定価が明示されており、3着で3万〜4万円程度のようだ。百貨店のOL向けNBや駅ビルの専門店ブランドというクラスが保たれており、ファストファッションや量販ブランドが送られることはない。

 OLの通勤服だとトレンドがあるからワンシーズンで償却するしかないし、回収後は他の顧客にも再レンタルするシステムだから、幾度も配送と回収とクリーニングを繰り返す費用がかかる。レナウンの「着ルダケ」は翌年も着てもらう2シーズンしばり?(契約はワンシーズンごと)の専用商品で裾上げなどのお直しもするから、レンタルではなく乗用車のようなリースだ。シーズンの最初に配送してシーズン末に回収するだけだから行って来いの物流もクリーニングも1回だけだ。

 2シーズン経過した後は新品に切り替えて再契約するが、引き取りたければ1着1万5000円で買い取れる点もリースの残存価格と類似している。エアークローゼットなどOL向けの通勤着レンタルでも気に入れば返却せず「会員価格」で買い取れるが、その相場は定価の半額で、定価の4分の1で買い取れる「着ルダケ」は残存価格でも借り手に有利に見えるが、これもワンシーズン償却と2シーズン償却の違いゆえだ。