あなたは、店は何のためにあると思いますか?

店は「誰」のためにある?

 多くの企業が「店はお客さまのためにある」とよく掲げています。この場合の「お客さま」は、実は同じではありません。年齢、性別、属性、趣味など、店によってその特徴は異なっています。

 自店にいらっしゃるお客さまは、どんな方でしょう? 毎日少しだけ買物をして帰っていく人、決まった時間に来て同じ商品を注文する人、時々ふらっと来て高額商品を一つだけ購入される人――きっといろいろなお客さまがいらっしゃると思いますが、より踏み込んで、自店が大切にしていきたい、お呼びしたいお客さまはどんな方でしょうか。

 また副業や副収入の選択肢も増えてきましたが、一企業に勤め、その給与を元に生活している人も多くいます。

 最近では従業員が集まらないために新店の出店を延期したり断念する企業、従業員のワークライフバランスを守るために営業時間を短縮したり定休日を設ける企業の話も聞かれるようになりました。こうした人たちの働く場所が店であった場合、大げさな表現にはなりますが、「店は従業員を守る場所である」ともいえるのではないでしょうか。

 日本でのサービスやおもてなしは世界に誇れる分野ですが、残念ながらまだまだその待遇や賃金は追いついていないところが多いように思います。従来なら重要な戦力とされていたパートやアルバイトは職の多様化や少子高齢化などによって減少し、IT化の波が押し寄せています。

 とはいえ、全ての店が自動レジやロボットに切り替えられる予算はありません。コンビニやチェーンの飲食店でパート・アルバイト募集ポスターを貼る店が増え、その時給が上がってきていることは、労働力不足と意識の変化を如実に表しています。