メンズの制汗シートが世に出たのは、1996年2月のギャツビー洗顔ペーパーで22年前。

 当時のコンビニの化粧品バイヤーは、マンダムの営業からプレゼンを受けたとき、「これはウェットティッシュなので、ティッシュやトイレットペーパーなど紙の担当にプレゼンして」と答えたそうだ。

 この話、今や昔の笑い話になるほど、メンズの制汗シートは今ではコンビニになくてはならない商品となっている。

 制汗シートはフェイシャル用とボディ用に大別されるが、この25%がコンビニで買われており、化粧品の販売がドラッグストアが優位となる中、制汗シートはコンビニが高いシェアを維持している。

男性の制汗市場、17年は足踏みも18年は好調

 男性の制汗シート市場は、男性の清潔志向の高まりとユニセックス化により、年を追うごとに伸長していたが、2017年の売上高は約109億円。前年比98.2%と若年人口減もあり、足踏み状態となった。

 ところが、一転、今年に入ってからは新商品や花王の『メンズビオレ』の売場展開強化などもあり、売上高は110%強と好調を維持している。

 特に直近の6月25日からの1週間は、ボディペーパーシリーズが販売好調をけん引しており、マンダム算出の市場データによると、関東甲信では6月29日に最も早い梅雨明けをし、6月25日から10日間連続で30℃を超えたこともあり、ボディペーパーカテゴリーの販売が前年比150.3% 、前週比2.2倍と絶好調となっている。

お客からの要望に応え、限定商品が定番商品に

 
 

 そんな中、男性商品なのに異彩を放って売れているのが、“ギャツビー ボディペーパー フリーズピーチ”だ。

 マンダムが2年連続で限定発売していたが、お客さまからの要望に応えて今年から定番化。マンダムの商品でここ10年、限定商品から定番商品になったのは、この商品だけだ。

 従来、男性はシトラス系などスッキリした香りを好んでいたが、近年フルーティ系やフェミニンな甘めの香りを好む男性も増えてきているという。

 マンダムはこのニーズをつかみ、男性大学生のヒアリングでハンドクリームでピーチが人気というアンケートを元にクール感と親和性が高く、重過ぎず、甘過ぎないピーチの香りの商品を開発し、ヒットにつなげた。

 ユニセックス指向や草食男子の増加で香りがジェンダーレス化しているのをうまく取り込んでいるのがヒットの主要因だが、関係者に話を聞くと、この商品は女性の購買が約4割のよう。甘さの中にスッキリ感を求めるという女性に対応し、逆のジェンダーレスニーズも取り込んでいるのも人気の秘密となっているといえるだろう。

ファミリーマートもTBCと組み、石けんの香りで商品化

 こうしたニーズはファミリーマートでも取り込みを進めており、TBCと組み、3月にフェイシャルペーパーとボディペーパーを発売。ジェンダーな香りとして石けんの香りを採用し、ギャツビーに次ぐ人気商品となっている。

 メンズ制汗シートの使用率は、男性のボディペーパーで28.9% 、フェイシャルペーパーで23.0%。男性リップクリーム38.0%と比較するとまだ差異がある(マンダム調査)が、男性の清潔意識の高まりを考えるとまだまだ伸び代があると考えられ、その先には男性スキンケア化粧品という巨大マーケットが眠っている可能性もある。