お買物ごっこ遊びをして育った身としては、リアル店舗の存続は私の希望であり、願いです。じゃあ、どんなリアル店舗ならあってほしいかと2018年の状況下で実体験をベースにして考察したら、なかなか面白かったので10カ条にまとめました。

1.唯一無二の店

「本といえば新宿の紀伊國屋書店」というように、「〇〇の店」という代名詞を持てる店は強いです。誰もが欲しくなるようなそこでしか買えないものを販売する、魅力ある場所になるなど、圧倒的な強みを作り上げれば立地の不便さや高価格は霞みます。

 このポジションを築くことができれば、機会があったとき、必ずお客さまは足を運んでくださるようになります。うまくいけば口コミで顧客層拡大も狙えます。かけがえのない、代わりのきかない店はやはり強いです。

2.Amazonよりオトクな店

 Amazonより安い、量が多い、商品の比較購買がしやすいなど、何か優れた点があれば、消費者は簡単に乗り換えます。今から全項目でAmazonに勝つのはほぼ無理なので、一点だけAmazonが敵わないメリットを作ってください。

 ヒントは、お客さまがAmazonで購入する理由にあります。24時間買物できて便利だから、品揃えが豊富だから、商品検索から決済までの時間が短いから……お客さまが買物に求めるものは千差万別です。表現が難しいのですが、Amazonに対抗するのではなく、Amazonにはない評価軸を持ち、勝負してください。

3.話を聞いてくれる店

 今売れている商品やお薦めを全力提案して伝えていくのも大事ですが、リピートするかというと微妙です。私は引っ越しや気分によってコロコロ美容院を変えているのですが、2回以上通った店は必ず話を聞いてくれる店でした。雑誌を読むよりもヘアケア方法を相談したい、プライベートな話を思わずしてしまうなど、話ができた店にはもう一度行きたくなります。

「人の話を聞く」という行為はもはや技術であり、難しいものだと常々思っているのですが、流れ作業になっている、会話の語尾まで待てないなど話を「聴けない」人は、それ以外の部分でも残念なことが経験上多いです。

4.立地都合のいい店

 多くの家庭に毎年必ず発生する年間2大イベント、それは実家と義実家への帰省です。私も実家への帰省の際は、子供服専門店で保育園用の服をワンシーズン分、大量に買いに行きます。義実家では駅前にあるショッピングセンターにそれぞれの家族がそれぞれのタイミングで出掛け、何らかの買物をして帰ってきます。年間2回「だけ」ですが、毎年の来店率&買上げ率は100%、購入金額も大きいです。

 帰省はあくまでも一例で、他にもスーパーマーケットの隣の靴修理店、職場や学校の通勤・通学路、習い事や週末の遊び場の徒歩圏内など、「ついで消費」ができる好立地は駅前以外にも数多くあります。消費者の習慣に組み込まれれば、店としては継続的な固定収入源となり得ます。日・週・月ではなく、年間でデータを分析してください。POSデータでは見つけにくいですが、こうした見えないデータは必ずどの店にも隠れているはずです。