大井町店はアメリカのピッツバーグから取り寄せたスチールキャビンを使用。頑丈な構造で、解体して作り直すことができる

飲食事業とブライダル事業を展開する株式会社一家ダイニングプロジェクト(本社/千葉県市川市、代表取締役社長/武長太郎)では、同社の飲食業事業である「屋台屋 博多劇場」(以下、博多劇場/34店)の公式会員アプリを2016年10月から運用しているが、このたび会員のお客さまから好評を得ている「バースデー餃子特典」をハガキからデジタル化して、バースデー機能として新たに追加した。この新サービスは6月1日から行っている。このアプリを提供しているのはGMO TECH株式会社(東京都渋谷区、代表取締役CEO/鈴木明人)である。

誕生月を迎えた会員に餃子を年齢の数だけプレゼント

会員に誕生月に年齢の数だけ看板メニューの「鉄鍋餃子」をプレゼント

 博多劇場のバースデー餃子特典とは、会員のお客さまが誕生月に年齢の数だけ博多劇場の看板メニューである「鉄鍋餃子」をプレゼントされるというもの。このサービスはこれまでハガキで行っていた。お客さまに店に来ていただき、会員になっていただいた後に、翌年の自分の誕生月に向けて、自分の誕生日、年齢、自分へのメッセージを書き込んでもらう。そして、表面に自分の住所と名前を書いてもらい、店で保管しておき、お客さまの実際の誕生月の前月に発送するというものだ。

 実際のサービスは当該のお客さまが誕生月にそのハガキを持参して店を訪ねることで受けることになり、とても好評である。しかしながら、自分で書いた住所に不備があるなどしてお客さまに届かないとか、引っ越しや転勤による住所変更、稀ではあるが自分で書いた文字でありながらきれいでないことから「粗末なハガキが家に届いた」というクレームもあった。また、自分宛てのハガキが届いていながら、このサービスを受けるために誕生月に店を訪ねられないという場合もあり、せっかくの特典を継続的に享受できないというお客さまもいた。

 

 このたびのバースデー餃子特典のデジタル化は、このような不備を改善することを目的とした。

 この会員アプリはApp StoreもしくはGoogle Playストアからインストールし、店舗で従業員がパスを入力することで会員となる。入会金は200円(税別、以下同)で当日の会計に組み込まれる。会員の特典は、来店のたびのお通し300円が無料。通常餃子1人前290円(6個)が130円になる「餃子の日」イベントに参加可能。アプリ全店共通。お得な最新情報。そして「歳の数だけ餃子プレゼント」となっている。

「屋台屋 博多劇場」では2016年10月から公式会員アプリの運用を行っている

 1回の来店を1ポイントとして、3回来店で「VIP会員」となる。この場合、乾杯ドリンクが1ℓの「どでかジョッキ」で提供。宴会予約をすると餃子2倍など。

 さらに、10回来店で「PREMIUM会員」となる。これになると「餃子100個プレゼント」がある。これはお客さまが来店時に好みの数に分けて100個まで食べることができるサービスだが、このうち39個分を専用ハガキで会員が友人・知人にプレゼントできるというものもある。このハガキを受け取った友人・知人が店に持ってくると餃子を39個食べられる。さらに10大特典(好みの席を優先予約、肩もみ5秒、お酒ちょい濃い目、お通しグレードアップなど)があるという具合に、店からのサービスが手厚くなっていく。

常連になれば客単価が下がり、店との一体感を抱く

「PREMIUM会員」には「餃子100個プレゼント」の特典があり、そのうちの39個をハガキで友人・知人にプレゼントできる

 博多劇場がリピーター対策として餃子を基軸にしている理由について、同社広報担当の片岡有紀子氏は「餃子は博多劇場の看板メニューだから」と語る。現状餃子の餡はPB化し協力工場でつくっていて各店に配送、それを餃子の皮で包むのはオープン前の店内で専門のパートタイマーが行っている。餃子は1日の出数予測に基づいて各店ごとに作っているが、おおむね1200個から1500個となっている。

 博多劇場がプロモーションに力を入れている理由について片岡氏はこう語る。

「客単価は2500円ですが、VIP会員になることでよりリーズナブルに楽しんでいただけます。その一方でお客さまの来店頻度を高めるという狙いがあります。2018年4月のメニュー改訂でクイックに提供できる180円メニュー(梅ダレきゅうり、茄子のおひたし、めんたい高菜など)を増やして、ますますご利用しやすくなりました。アプリの会員は現在16万人となっていますが、他の店では行っていないユニークなイベントをアピールして会員の方々に『博多劇場が面白そうだから行ってみよう』という気持ちを誘発していきます」

 そのユニークなイベントとは、まず「持ち出せ〇〇‼」という企画が挙げられる。これは借り物競争のようなゲームで、ネクタイや消しゴムといった会員にとって身近な品物を店に持ってくるように告知して店に持ってきてくれた会員にドリンクを無料提供(上限あり)するなどの特典を提供するというものだ。その他、今年初開催の「看板娘・看板男子選手権」が注目される。これは各店からこのイベントに登場する従業員を立候補制で募り、アプリ上で会員が投票するというものだ。今年は夏にスタートする予定だ。

「博多劇場の会員としての特典を永久に楽しんでいただきたい。他の店で行っていないユニークなイベントは新規の会員を掘り起こすためにも重要なことです」(片岡氏)

「鉄鍋餃子」に加えて、串焼き、おでんが看板メニュー

 いずれにしろ、このようなイベントでは店舗の従業員がお客さまの気分を盛り上げる高揚感が重要になる。そこで、例えば「持ち出せ〇〇‼」でお客さまが指定の品物を持ってきたときの感動的な表現などをロールプレイングしている。こうして実際に店は大いに盛り上がる。このように従業員とお客さまが盛り上がっている様子は社内SNSに投稿されて共有化されている。店内で行っているイベントでお客さまが喜んでいる様子に従業員がじかに触れることによって従業員満足も高まっているいようだ。

 一家ダイニングプロジェクトの飲食事業の中でチェーン化している業態は博多劇場の他に「こだわりもん一家」がある。こちらは客単価3800円で、プロモーションによってリピーター対策を展開する博多劇場とは一線を画している。

 博多劇場は今期新規出店を1都3県で12店舗を予定している。今後店舗数を増やしていくにつれて、リピーター対策を重視したプロモーションは大きな競争力となっていくことであろう。