――今まで韓国のメーカーで作っており、それを国内のキリンビールに変えたが、同社を選んだ理由は。

 

神戸 日本人のテイストからすると、国内のビールメーカーの方が合うと思います。旧品の内容が悪いというわけではなくて、麦、ホップ、水の絶妙なバランスと、日本の醸造家による仕込みの度合いという部分で、全く味が変わってきます。

 いろいろなメーカーさまと活動をさせていただいている中で、キリンビールさまはラガーの時代から脈々と歴史があり、ビールをよく知った醸造力があり、モノづくりが非常に丁寧であること。そして、すっきりした味わい、クリアさが日本人に合うというわれわれのフレーバーの思いが合致して、われわれの方からお願いをして、合意に至って発売できました。この価格でこのキレ、品質は、さすがキリンビールさんの醸造力だなと感じています。

――原材料の選定は。

神戸 酵母、麦芽、水などはいろいろ試して、味のイメージからいろいろ調整します。最終的には仕様書になりますが、仕様書でやったから、その通りに出来上がるかというと、違ってきてしまいます。仕様書にいくまでに、吟味に吟味を重ねました。

――アルコール度数が3品それぞれ違うが。

神戸 私どもはいろいろなものをつくって試飲してやっています。アルコール分が一番高い「バーリアルリッチテイスト」は6%ですが、豊潤さを追求したリッチに6%がぴったりはまったこと。「バーリアル糖質50%オフ」はクリアな味わいが4%にはまったということ。アルコール度数から商品をつくったわけではありません。

物流コスト削減で低価格を実現した

――国内製造でコスト面はどう違うか。

 

神戸 今回、原料にこだわりましたが、コストの部分はかなり努力しました。1つは物流。今まで韓国から船便で来ていましたので、そのコストがなくなり、製造からお客さまに飲んでいただくまでの期間が大幅に短縮できたことから、昨年の酒税法改正をしっかりと鑑みた上で、旧品と同じ売価の設定をしました。

――商流で努力したことは。

神戸 バーリアルについてはキリンビールさんと考え方が合致して、ダイレクトに私どもが仕入れています。ダイレクトはトップバリュではほぼ初めてのことです。

――直接取引を今後、加速させていくきっかけになるのか。

神戸 今回の商品は価格をしっかりと順法していかなければいけないということから、物流面もかなり努力させていただきました。では、全てそちらの方向かというと、問屋さんがあってのマーチャンダイジングや、小回りの効いた商品などについては問屋さんの力を借りることが当然必要になります。それぞれの商品の目的、用途に合わせ、また、取引先さまとの合意の状況に合わせて、そこに全てを傾注していくこと。直取引だけを目的に動いているわけではありません。

――キリンビールとの取り組みの効果は。

神戸 これだけ素晴らしい製品をキリンビールさまと共につくらせていただいたことで、間違いなく信頼関係をつくれたと考えています。

トップバリュの酒類は120%くらいの伸び

――お酒部門のトップバリュの売上構成比率は。

 

神戸 昨年の酒税法改正以降、ものすごい伸びを示しています。ペットボトルの焼酎やウイスキーなどトップバリュのオンリー・イオンの商品は徐々に徐々に支持をいただき、昨年で見ると120%くらいの伸びを示しています。価格に敏感なお酒の業界は本当に強いと感じています。今後もPBの酒の構成比は上げていきたいと考えています。

――17年7月に発売した「麦の恵み」の状況は。

神戸 大変ご好評をいただいており、ある意味、「バーリアル」と兄弟ブランド。素材、テイスト的には麦の恵みの方がバーリアルより一歩、上に位置付けされている商品で、この2つのラインで嗜好を楽しんでいただきたいということで、併売していきます。

――韓国で製造しているラガービールの国産化は。

 

神戸 国産はあくまで、われわれがこだわった中の1つのテイストに近づいたということで、当然、全て国産がいいとも思っておりません。国産でわれわれが求めるテイストであれば、取り組みをしていきたいというように考えますが、今、国産を考えているというスタンスではなくて、常にお客さまの声をもとに改廃を考えています。