メルセデス・ベンツ日本は6月6日、SUVの新型「Gクラス」を発表・発売した。(撮影:尾形文繁)

 

「Gクラスは変わらない。新型も強力な遺伝子を受け継いでいる」。メルセデスベンツ日本(MBJ)は6月6日、SUVの新型「Gクラス」を発表・発売した。発売39年にして初の全面刷新となる。Gクラスの商品企画責任者を務める独ダイムラーのミヒャエル・ベルンハルト氏は、新型Gクラスについて、オンロードでの乗り心地やインテリアの高級感を大きく改善したとしつつ、車の基本的なコンセプトは揺るぎないことを強調した。

当記事は「東洋経済ONLINE」にて2018年6月8日に公開した記事の転載です。元記事はこちら

 Gクラスは、1979年に初代が発売された本格的なオフロード車で、高級ブランド「メルセデス・ベンツ」のアイコン的存在ともいえる車種だ。軍用や国境警備用として開発された車両をベースに誕生し、世界で累計30万台、日本で2万台を販売してきた。新型は今年1月の北米国際自動車ショーで発表され、ドイツ本国でも今月から販売が始まっている。

伝統の継承と現代化のバランスに悩む

 メルセデス・ベンツの2017年度の国内販売台数は前年度比1.4%増の6万8437台で、3年連続で輸入車トップを堅持するなど好調が続く。SUVのラインナップは、国内で展開する乗用車ブランドの中で最多の7車種を擁する。SUV人気の中で投入されるGクラスの新型はどう仕上がったのか。

 四角いボディや丸型ヘッドランプ、独特なドアハンドル、ドアを閉める際の音、後部のスペアタイヤ――。今回の刷新でも先代の特徴は受け継いだ。その一方で、Gクラスの売りである悪路での走破性や耐久性を高めるため、基本構造の「ラダーフレーム」を再設計した。

ダイムラーのミヒャエル・ベルンハルト氏は、新型「Gクラス」は最新技術を導入しながらも、伝統を守ったことを強調した。(撮影:尾形文繁)

 サイズは旧型に比べやや大きくなった。全長は旧型比53ミリメートル長い4817ミリ。全幅は64ミリ長い1931ミリ。キャビンの拡張に伴って、前後席のレッグルームが広がり、居住性が高まっている。

 自動駐車機能やコネクティッドサービスといった最新技術も搭載した。ベルンハルト氏は「考えが古かったものは現代に追いつかせようとしたが、Gクラス独特のものを残さないと他のSUVと同じになってしまう」と述べ、開発過程で伝統の継承と現代化とのバランスに苦慮したと振り返る。