ニーズが多様化したり、共働き家庭が増えたりと、顧客のライフスタイルの変化に合わせて小売業もさまざまな面で対応をせまられています。なかでもとくに忙しい小さな子どものいる子育て世帯はどのようにスーパーマーケットや小売店を利用しているのでしょうか。

 首都圏で2~6歳の育児をしている3人のお母さんにスーパーマーケットや総合スーパー、ネットスーパーについて本音をお聞きました

■座談会メンバーと家族構成
Iさん 42歳 専業主婦 長男:小1(6歳)
Mさん 46歳 専業主婦 長女:幼稚園年長(5歳) 長男:2歳
Eさん 43歳 専業主婦 長女:幼稚園年長(5歳)

<<第1回 本音の座談会!「子連れで買物」の面倒さ
<<第2回 子ども連れで行けるスーパーと行きたくないスーパーは?
<<第3回 ネットスーパーも使ってはみたけれど…

ベビーカーからカートへ、スムーズに乗り換えたい

――ここまでさまざまなスーパーマーケットの実例が挙がりましたが、もっとスーパーマーケットに望むことはありますか?

Mさん:私は、店内でベビーカーとカートを両方一緒に押すのが耐えられないんですよ。ベビーカーはただでさえ色々な荷物をかけているから、そこへカゴを乗せると後ろに倒れちゃう。だからお店のどこかにベビーカー置き場があればいいのに!と何度も思いました。

――例えばどのような?

Mさん:入口にベビーカー置き場があってチェーンで軽く止めるようになっているか、警備員の方にいていただいて。ベビーカーを盗もうとする人はあまりいないと思いますけど…。ベビーカーをいったん置いて、子どもと貴重品を店内のカートに移すことができたらどれだけ便利か! 本当に作ってほしいですね。

EさんとIさん:確かに必要かも。

Mさん:そして入り口が段差だったり急な坂道ではなくて、バリアフリーで入れるところがいいですね。

――ベビーカー以外には何かありますか?

Eさん:イオンだと専用のエコバッグを持っていけば袋詰めしてくれるので、いいなあと思います。

Iさん:そうそう、でもそのバッグが有料だからちょっと悩んじゃう(笑)。

Mさん:子連れだとレジでお会計をしたあと、詰め替え台までカゴを運んでくれるのがありがたいです。

Iさん:でもやってくれる店員さんと言わないとやってくれない方がいませんか?

Eさん:そうそう。人によって差があるし、ものすごくレジが混んでいると申し訳ないと思う時もあるかな。

――では、レジの方にカゴを運んだ方がいいか聞かれたほうがいいですか?

Iさん:いや、そうするときっと悪いなと思って断っちゃう(笑)。やっぱりササっとやってくれるのがありがたいかな。

Mさん:私が気になるのはレジでピッとスキャンしたあと、カゴに入れるときにものすごく丁寧に時間をかけている店員さん。きれいだけど自己満足じゃないかと思うくらいゆっくりやっているから、レジに列ができているときはもっと雑でもいいのにって思う(笑)。

Eさん:ビニール袋をもらうとき、たくさん買っているのに袋を1枚しかくれない人もいますね。「何枚にしますか?」と聞いてくれるといいかな。

子連れの気持ちを分かってくれる店員さんがありがたい

――よい接客の例はありますか?

Mさん:相手の立場になって物事を考えるのは大事だなあと思います。私が大好きなのは近くのセブン‐イレブンで働いている年配の方々。チームで何人かいるんですが、子どもと一緒に買い物をすると「これテープにする? 袋にする?」と聞いてくれたり、「お手拭きをここに入れといたからね」と、こちらから何も言わなくても状況を汲んで先回りしてくれます。

 きっと育児の経験があるので、こちらが何を欲しているか分かるんでしょうね。「これから公園に行くの?」と話しかけてくれたりして本当に気持ちがいいです。(EさんとIさんうなずく)

 でも土日になると若い店員さんになっていて、対応が全然違います。子連れで1リットルパックのりんごジュースを買ったら、長いストローが2本入っていて。子どもが直接飲むはずがないということが、子育てをしていないと分からないんですね。

――店員さんの対応で印象が全く変わってしまうのですね。最近増えているセルフレジについてはどう思いますか?

Iさん:息子はセルフレジで絶対遊びたがると思うので、寄り付かないようにしています(笑)。

Eさん:商品の値段は店員さんがスキャンして支払いだけタッチパネル操作の機械でやるものもありますよね。最初は使い方が分からなくて困惑しました。

Mさん:ひとつずつ自分でスキャンするセルフレジはえらい時間がかかるよね。買い物を終えたらご飯を作って子どもをお風呂に入れてお皿を洗ってとやらなきゃいけないことが山積みなのに、レジまで自分でやりたくないですね(笑)。

☆★☆

 以上、4回に渡ってお子さまのいるお母さんたちに買い物のリアルをお聞きしました。通路を広げるなどのハード面で改善が難しくても、スタッフさんが思いを汲んで動くというソフト面での改善が集客のカギになりそうです。(斎藤)

 ネットスーパーはすべてを解決するかと思いきや、「実物を見たいし、子どもの食育に繋がるのでなるべく実店舗で買いたい」という考え方は盲点でした。セルフレジ含め、この面ではまだまだ改良の余地はありそうです。ご協力いただいた皆様、ありがとうございました。(編集部)