159戸が入居する19階建てのマンション「レーベン水戸 THE PREMIERE」の1階の一部への出店。既存店のうち特別な店で用いられている「Plechef(プルシェ)」のブランド名を冠している。

 カスミは5月14日、同社スーパーマーケット(SM)タイプとしては最小規模となる南町店を茨城県水戸市内にオープンした。もともと自社のSMがあった場所だが、建物自体がマンションに建て替えられたこともあり、その1階部分に再度出店した形。売場面積は旧店より大幅に縮小した374㎡(約113坪)の小型SMとなった。

 JR常磐線水戸駅の北口から徒歩約10分の国道50号線沿いにあり、周囲は駅前のオフィス街。周囲には日常の買物をするような業態がなく、都市型小型店としてその役割を担う。再出店という経緯はあるものの、カスミとしては小型店を実験する狙いもある。同じユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングスに属するマルエツには、10年以上にわたって築き上げてきた都市型小型店フォーマットのノウハウがある。売場づくりに際しては、それを「勉強させていただいた」(塚田英明・執行役員商品本部マネジャー)という。

大型店の水戸赤塚店で製造した商品を納入

 総SKU数は4073。内訳は鮮魚94、精肉183、和風日配183、一般食品1221、菓子740、日用雑貨400、果実51、野菜118、デリカ166、洋風日配628、イートインのコーヒーマシンなどが19、酒270。4000強はSMとしてはかなり少なめだが、「ほぼSMとしての品揃えはできていると感じている」(塚田マネジャー)。年商目標は3億円。

 生鮮食品も一通りそろえるが、商品はレジカウンター付近で揚げる揚げ物以外は全てアウトパックでの供給。また、鮮魚の刺身や切り身20SKU、惣菜の弁当20SKUに関しては、6kmほど離れた大型店の水戸赤塚店で製造したものを納入するサテライト(衛星)方式を採用。そのための物流の便も設けた。将来的にはインストアベーカリーの商品もサテライト方式で納入する可能性もあるという。

 マンションの1階部分の一部に出店しているため売場は四角形ではないが、逆にそれを利用して売場を「生鮮・フレッシュ」「飲料・加食」「デリカ」「デイリー」の4つのゾーンに区分けした。また、イートインコーナーは重要な要素と位置付けているため20席分確保している。

サテライト方式とローコストを生かし郊外出店も模索

 アウトパックの活用などオペレーションは極力効率化する。チラシは打たず、その分定番の価格を他店と比べ低めに設定。オフィス街、かつチラシなどによる集客を図らないということもあり、暫定的ではあるが日曜日を店休日としている。

 納品態勢でもローコストを志向。1日複数回納品があるコンビニと異なり、納品は基本的に朝の1回に集約。それに水戸赤塚店からの便を加えた2回程度の納品とする。「検品や補充の回数が多くなってはいけないのでなるべく集約する。24時間営業でもない。コンビニとは考え方が違う」(塚田マネジャー)

 カスミはコンビニのファミリーマートとの一体型店舗「ファミリーマートプラス」を3店展開している。規模もSKU数も南町店と近いが、今回は再出店ということもありSMの機能を重視した。「ファミリーマートプラスは3店で検証しようと元々決めていた。3店とも売上げは伸びており、今後も物件次第では展開していく」(塚田マネジャー)意向だ。

 一方で、今回の南町店タイプの店が成立する見通しが立てば、ドミナントを固める出店を重ねる中で、サテライト方式によるローコスト店を多店舗展開していく可能性もある。また、南町店は都市部ともいえる立地への出店だが、サテライト方式を生かすことでマーケットが希薄な郊外立地への出店を模索する可能性もあるという。

生鮮食品も含め、SMの機能を果たす品揃え。量目などもこれまでの小型店での検証を踏まえたものとした。少量ではあるが、決してばら売り主体ではないところがポイント。
青果ではカットフルーツなども品揃えしているが、全てアウトパック。アイテムは絞り込みながらも、即食簡便商品は強化。

 

当然のことながら精肉も全てアウトパック。その中でもサラダチキンなど加工肉を含む即食簡便商品は重点商品として強化。既存店での実験を集大成した形だ。味付け商品など半加工品も多い。
鮮魚では塩干だけではなく、刺身や切り身も品揃え。近隣の水戸赤塚店で製造した商品20SKUを納入している。

 

惣菜は強化部門。売上高構成比で19.1%を見込む。グループ企業のローズコーポレーションの商品などを活用し、揚げ物を除く全ての商品をアウトパックで賄う。寿司もアウトパックの商品を導入した。
弁当でも近隣の水戸赤塚店製造の20SKUを販売する。店内製造に、より近い商品でコンビニなどとの差別化を図る。

 

バックヤードが狭いため、グロサリーの一部を除いてほぼ店頭在庫のみの運営としていく。
レジはセミセルフタイプを採用しているが、対面でフルサッキングのコンビニ方式としている。

 

 

  • カスミ南町店
    オープン日/2018年5月14日
    所在地/茨城県水戸市南町2-5
    営業時間/10時~20時
    店休日/日曜日(一部イベント開催日を除く)
    売場面積/374㎡
    駐車台数/なし
    駐輪台数/20台
    年商目標/3億円
    店長/山本信一
    従業員数/正社員1人、パ-トタイマー・アルバイト9人(7.75時間換算)
    主要商圏/1次商圏1621世帯(0~0.5km商圏)、2次商圏3251世帯(0.5~1km商圏)
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