3つに分類できる「乙女心をつかむ言い回し」

 レディス売場に足を運ぶと、乙女心をつかもうといろんな言い回しで商品特性をアピールしたPOPが目に入ってくる。そんな表現方法を分類するとだいたい「予防・対策型」「簡単・便利型」「素敵に見える型」と3分類される。ただ、3つとも叶うのが理想的なのだろうが、そんな虫の良い商品はなかなか見当たらないし、仮にあったとしてもあまりに良い話しばかりでは、逆に警戒感を招いてしまう恐れさえある。

 女性の多くが感じているコンプレックスを挙げると「お腹まわり」「二の腕」「太モモ」「お尻」「低めの身長」「O脚、X脚」「下半身痩せ」「ふくらはぎ」といったキーワードが考えられる。そこに出産、加齢による体型変化が加わると悩みは一層深まることに。

 しかも、ダブルインカムが普通となった今、女性は昔以上に世に出る機会が増えた。行き帰りの通勤服や職場での服装身だしなみを異性、同性から常に「見られる自分」と、毎日鏡を通して向き合っているのである。

「覆い隠してしまえ!」で話がややこしく

 そこで登場するのが「私に似合う色」や「素敵に魅せてくれる服」。私は洋服に何かしらの規制を加えるのは、ファッション本来の楽しみでもある、トレンドのシルエットやカラーにブレーキをかける気がしていたが、十人十色で肌の色も同じ黄色人種でも色の濃淡まで考えれば、良く映える色もあれば、なじんでしまう色もあってしかるべき。

 体型にしてもそれぞれを立体構造の型として捉えるとバランスの取れ方なんぞも変わってくる。例えば、パンツをウエストばきしてTシャツの裾をパンツに入れてしまえば重心は上がり、Tシャツの裾を外に出せば重心は下がるように、着こなし方によっても「見え方」は変わるのだ。

 ただ、こうした話を少しややこしくしてしまうのが、自分の体型にあまり自信を持っていない人たちの存在。どうしてかというと、その人たちは自信が持てない個所を「覆い隠してしまえ!」と考えるからだ。

これからはタックインが当たり前になる!

 とある量販店のバイヤーが「『美脚』と『お尻まで隠れる』の2つのキーワード商品、どちらが売れると思いますか?」と、私に聞いてきた。売場にもよるのだろうが、その店では圧倒的に『お尻まで隠れる』のキーワードの商品が売れるそうだ。

 さてさて、レディストレンドに目を移してみると、ロング丈やオーバーサイズは楽な上に身体のラインを強調することはない(しかし、行き過ぎには着用バイアスがかかり購入ハードルが上がるので注意が必要)。問題はハイウエスト、タックイン(トップスの裾をパンツに入れる)。いくらトップスにゆとりを持たせても隠し過ぎては本末転倒だ。

 そこで、これから盛り上がりそうなパンツキーワードを考えてみた。それはズバリ「ウエストスッキリ見え」。時間をかけてトレンドが浸透していけば、みんなタックインが当たり前の世に移っていくと思う。「時代のファッショントレンド」×「お悩み」=「ベストキーワード」は多くの生活者から共感を呼び支持を集められるのではないだろうか。