宅食事業は調理済食数が着実に増加

 宅配事業の2017年度は売上高380億600万円(前期比101.3%)、セグメント利益19億8300万円(82.1%)。期末拠点数515(前期比17拠点減)。主力商品の調理済食数が1日当たり23万3000食となり、前年度末の22万8000食に対して約5000食の増加となった。年間累計の食数は前年比100.5%となり食数の減少傾向には歯止めがかかった。

 新商品「まごころ手毬」の販売を開始。これは1食当たり490円(税込)の商品で、「従来以上にお求めやすい価格でバランスの取れた食事をしていただきたい」という思いで開発が行われた。2018年1月より全国販売を行い現在好調に推移している。

 2018年度の取り組みとして、調理済み商品を購入しているお客さまに配布している情報誌をこの4月に刷新した。この冊子内では通常の弁当商品とは別に冷凍の弁当、冷凍の惣菜などを購入できるようにしている。これが好評で前年より注文数が1.5倍に増えた。

 また、弁当を届けるスタッフ「まごころさん」の増員を促進するために、まごころスタッフの支援策を拡充する予定。まごころスタッフは委託業務のスタート時期において配食数が少ないなどの理由で辞めてしまうことが多いため、業務面でのサポートやお客さまを増やすための販促面でのサポートを従来以上強化して定着してもらえるようにする

 2018年度は、まごころスタッフ数8070人(前期比491人増)、調理済食数1日当たり25万1000食(1万8000食増)、拠点数508(7拠点減)、売上高377億円(前期比99.2%)、営業利益23億1000万円(120.3%)を想定。

海外外食事業は撤退と立て直しで緩やかに改善

 海外外食事業の2017年度は売上高74億1700万円(前期比57.8%)、セグメント利益6100万円(前期は5400万円の損失)。新店店舗数1店、転換店舗数8店、撤退店舗数17店で店舗数70店(前期末より16店の純減)。

 4年ぶりに黒字化したが、全体として既存店売上高の前年割れの状況が続いており、立て直しを引き続き行う。不採算店の整理が進んだことにより、海外外食事業全体の既存店売上高前年比は2017年度第1四半期88%から、第4四半期96%と緩やかに改善が進んでおり、通期92%となっている。

 主力の香港エリアにおいては2017年度第1四半期の売上高が90%、第4四半期では100.5%と既存店の立て直しが少しずつではあるが良い結果が出てきている。

 展開する業態の主力は和民業態となっているが各エリアで新業態にチャレンジしている。ほとんどの店舗が商業施設内に出店しており、物件のオーナーから新規出店や契約更新に際して和民に変わる新しい業態の提案を求められることが多くなっている。

 その一環として香港エリアで「PASTAHOLIC」を出店した。これはパスタとピザをメインとしたもので、価格設定が好評で転換前の平均売上げと比べるとオープン後5カ月をへているが150%を超える状態を維持している。

 2018年度の出店店舗数は8店舗、転換・改装店13店、撤退店舗数16店で。期末店舗数は62店となり、期初から8店舗純減する予定。スクラップ&ビルドや店舗撤退によって収益の改善に努めていく一方、良い立地には積極的に出店することで収益改善を進めていく。

 これらの主力事業の収益力改善に向けた取り組みについて、清水はこう語る。

「最優先するものは『マーチャンダイジング(MD)改革』の実現です。現在グループで使用している食材を外食、宅食など複数の事業間で共通できるように進めたい。原材料の規格の見直し、外食の業態間のメニュー企画の統合化を図るなど効率化を実現するために、システムや工場への投資を進め、コスト構造の見直しを図り、収益基盤を確立することに注力していきます」

 この構造改革を実現するために、2017年度まで各事業に設けていた商品企画に関する部門をこの4月よりMD本部として集約し機能の強化を図った。これにより商品に関する情報が一本化され、意思決定の迅速化が図れるようにしていくという。「スタートラインに立てた」と述べる清水氏は、今後収益基盤の確立に注力していく意向だ。