5月15日、ワタミ株式会社の2018年3月期(2017年度)の決算発表会が行われた。それによると同社の業績は以下のようになっている。

 売上高964億5800万円(前期比96.2%)、営業利益6億5600万円(359.4%)、経常利益16億3600万円(227.9%)、親会社株主に帰属する当期純利益1億5000万円(-)、1株当たり当期純利益3円86銭(-)。

 これを踏まえ、同社代表取締役社長の清水邦晃氏はこのように語った。

「振り返りまして、当社は介護事業の売却から始まり、外食事業の立て直しといろいろとございましたが、5年ぶりに全ての利益区分において黒字化を果たすことができました。これもひとえに厳しい経営状況にもかかわらず、ワタミに残り努力をしてくれた社員のおかげだと感謝しています。これでやっとスタートラインに立てました。しかしながら、再成長に向けては現状まだまだ収益力改善に取り組むべき状況と考えております」

 以下に、清水氏が決算説明会で述べた事業セグメント別の2017年度のまとめと2018年度の計画を紹介する。

国内外食事業は業態転換店、既存店ともに好調

 国内外食事業の2017年度は、売上高483億2500万円(前期比102.2%)、セグメント利益5億5500万円(前期は2億2900万円の損失)。新店店舗数11店、転換店舗数141店、撤退店舗数23店、期末店舗数467店(前期比12店減)。既存店売上高前年比は105.3%と前年に引き続き好調に推移。前年より進めている業態転換数は累計で全体の半分の店舗となる241店舗となっており、業態転換の実施が既存店売上高の底上げに大きく寄与している。

「ミライザカ」は看板商品ををつくりドリンクの価格を下げたことで支持を得た。

 2016年6月より業態転換を開始した「ミライザカ」「三代目鳥メロ」の売上げは、転換前の「和民」「わたみん家」との比較で、ミライザカ125%、三代目鳥メロ128%となっている。これらが好調の要因は、看板商品をつくりドリンクの価格を下げたことがお客さまからの支持につながったようだ。また、いずれの業態も客単価は転換実施前と大きな変化がないことから、客数増で売上げを伸ばしている。

 また、既存業態である和民が100.5%、わたみん家が101.8%と業態を転換していない店舗でも既存店売上高前年比が堅調に推移している。これらの全ての増収効果が国内外食事業の業績改善につながった。

 和民、わたみん家は現状150店舗ほどあり、これらの店舗を業態転換することなどにより、既存店売上高のさらなる底上げが可能だと考えている。

 宴会も前年比売上高が105%と好調に推移している。ここでは自社農場のワタミファームの商品を積極的に使用し商品力を強化。また、宴会受付システムへの投資や販売促進を強化したことで宴会獲得件数を増やすことができた。

 2018年度は新規出店を本格的に再開し、ミライザカ、三代目鳥メロを中心に20店舗以上を計画している。また、前期に引き続き業態転換をもう一段進めていく。現状、ミライザカ、三代目鳥メロを中心に50店舗を計画しており、既存店売上高のさらなる向上を図る。新規出店店舗数20店、転換・改装店50店、撤退店舗数7店、期末の店舗数は480店舗となる見込み(前期比13店増)。売上高446億円(前期比97.8%)、営業利益6億6000万円(115.8%)を想定。

 前年度までは不採算店舗の撤退などにより総店舗数は減少してきたが、4期ぶりに純増する。引き続き業態転換を進めるとともに新規出店により店舗数が増加に転じることができるよう物件開発にも力を入れていく。