生活用品の生産・販売をする「アイリスオーヤマ」は、生活の中の不満を解決するための商品を次々に企画、生産し、「クリア収納ケース」に代表される数々の商品群を生み出してきました。特に、昨年のアイリスオーヤマ単体の売上高(約1420億円)のうち340億円はLED照明が占めています。そのLED照明の生産・供給をする場所であると同時に、関東圏への物流拠点として、このたび国内最大級の自動倉庫を保有した「つくば工場」を建設、2018年4月24日、竣工しました。

毎年売上げ2割増、大規模工場建設で供給拡大

「おかげさまで、毎年売上げが2割ずつ増えております。特に首都圏におきましては、今までは埼玉工場、富士小山工場で生産・出荷しておりましたが供給面で間に合わないということもありまして、このような大規模工場を作りました」とアイリスオーヤマの大山健太郎社長が語るように、土地面積約6万3000㎡と広大な敷地に建設されました。

 ここは土浦駅から車で約20分。周りに「ピジョン」や「雪印メグミルク」の大きな工場のある阿見町の工業団地の中(茨木県稲敷郡阿見町大字星の里26番)にあります。

 さらに立地について大山社長は「圏央道が昨年、開通しました。埼玉工場から100キロということもあり、交通の便、流通の便を含めてここが最適地ということです」と、LED照明に必要なプラスティック部品を生産している埼玉工場からも近く、さらに完成品を東京まで約1時間で運べるという利便性を選んだと語ります。

 圏央道の阿見東インターチェンジから約3分。東京までは混んでいなければ約1時間の距離です。首都圏及び関東全域へスピ―ディーに出荷できるというのは大きいでしょう。

1ラインに1人のラインオペレーターで動かせる

 

 この「つくば工場」は、延べ床面積約11万㎡の6階建てで、総投資額約100億円。驚いたのは、ロボットが活躍する最先端の工場・倉庫だということ。「今まで培った自動化ノウハウを極めて、ほとんど無人でつくれる最新鋭の工場にさせていただいた」(大山社長)と語るように、ラインオペレーターが1ラインに1人いれば動かせるため、新たに雇用した従業員は50人に過ぎません。ロボットが活躍する工場というのを話には聞いていましたが、ここまで無人化が進んでいるとは思いもよりませんでした。

 アイリスオーヤマの工場の特徴は、物流拠点の中に製造部門があるということ。海外含めて30ある工場は、一見、倉庫のように見えますが、中では生産も行われています。

 ここ「つくば工場」で生産されるのはLED照明で、LEDシーリングライトと、LED一体型ベースライトです。ロボットを使った自動化ラインは既に動き始めていました。

 基板実装から製品の梱包まで一貫してロボットで行い、実負荷試験、絶縁耐圧や照度などの性能検査まで全てが生産ラインの中で行われます。梱包された商品は、無人搬送車で、そのまま出荷場まで移動するので、ほぼ人の手が入らず、店頭で売る完成形が出来あがります。ロボットが、流れ作業で小さいものを優しくつかみ、動かしているのを見ると、なぜか愛おしさを感じ可愛いとさえ思ってしまいます。

 この最先端工場のロボットは、ロボット企業に製作してもらっていますが、商品の組み立てノウハウのシステムはアイリスオーヤマ社内の頭脳で構築され、ロボット企業の方から「見学させてほしい」という申し出があるほどだとか。