(写真と本文は関係ありません)

 2017年の主要コンビニの既存店の売上高は9兆4738億円と前年比0.3%減。既存店客数も154億9208万人と1.8%減となっている。今年に入っても同様な状況が続いており、「客数減を客単価増(611.5円、1.5%増)で補い、売上げの下げ幅を抑えている状況」だ(日本フランチャイズチェーン協会)

 18年3月度、ファミリーマート、ローソンがこのトレンドを脱出できない中、久しぶりにセブン‐イレブンの既存店客数が前年同数となり、少し明るい兆しが出てきている。

 ただし、3月度の状況をセブン‐イレブンの古参オーナーに聞いてみると、

「3月は2万店キャンペーンのテレビCMなどの積極的な広告があり、宣伝をしていない他チェーンからお客さまが流れてきているだけで構造は変わっておらず、安閑とできる状況でない」とのこと。これは人口減の中、他の小売業態からお客さまを取り込めていない危機感の表れだと考えられる。

節約志向で「700円くじ」が効かなくなった?

 売上げは「客数×客単価(商品単価×買上点数)」で構成されており、人口減少の今の日本では客数を増やすのは非常に難しい状況だ。

 商品単価は景気状況に比例して商品の価格が決定していく部分があるため、流動的だ。

 となると、買上点数のアップ、いわゆるついで買いの誘引をしつつ、客数アップも狙うのが現実的。広告宣伝や販促キャンペーンに頼るのが手っ取り早いとなる。

 春先には、コンビニ各社が定番キャンペーンの700円くじを実施しているが、これには2つの目的がある。

 1つはコンビニの平均単価が600円前半のため、もう一品、 100円くらいのものをついで買いしてもらいたいという狙い。

 もう1つは「景品が魅力的なのでコンビニに行ってみよう」というお客さまを取り込んで客数を増やそうという狙いだ。

 だが、先週末、あるチェーンでレジ接客の手伝いをさせてもらったところ、700円キャンペーンを実施していたにもかかわらず、節約志向からもう1品のついで買いをしたお客さまはあまり見受けられなかったし、景品目的で積極的に来店するお客さまもほとんど見られなかった。

視聴者を店舗に誘導する新しいキャンペーンが登場

 もうキャンペーンの効果はないのかとなるが、実はそうした中、コンビニで新しいキャンペーン手法が主流になりつつある。

 それが「O2O2O」(Onair to Online to Offline)のキャンペーンだ。

 これはテレビを中心とした大手マスメディアの番組やCMと連動してメーカー商品の認知を高めつつ、クーポンや引き換え券を発行することでコンビニ(小売業)にお客さまを誘引する仕組みである。

 一例を挙げると、テレビの朝の情報番組でリモコンに付いているdボタンを活用するジャンケンのコーナー。ジャンケンに勝った人のうち、先着10万人にコンビニで飲料でもらえる引き換えクーポンを発行すれば、視聴率10%で全国に2000万人いるといわれる視聴者の一部を、瞬間的にコンビニの店頭に誘導を促せるというわけだ。