第1弾の6アイテムとUAの栗野宏文上級顧問(写真右)、ソーシャルウィノベターズの澤田智洋さん。

 大手セレクトショップのユナイテッドアローズ(UA)は社会課題に取り組むチームであるソーシャルウィノベターズ(日本テレビ、電通、一般社団法人ジャパンギビングに所属する社会起業家で構成)と協業し、そのプロジェクト「041」(オーフォアワン)のファッション分野で障害者や高齢者が便利に着られる服の新レーベル「ユナイテッドクリエーションズ041 with ユナイテッドアローズLTD.」を立ち上げた。第1弾として6アイテムを開発。041のウェブサイトで4月12日から受注を開始した。

 新レーベルは日本の人口の3分の1を占める障害者や高齢者が困っている服の悩み(着脱性、サイズ、冷え、素材、フォルム、デザイン)を解決し、便利に楽しく着てもらえる服を展開する。UA社内でチームを編成し、041プロジェクトの考え方に基づいていまだ解決されていない特定の1人の課題を起点に開発した。

 第1弾は5人の障害者を起点に6アイテムを開発。例えば福山型先天性筋ジストロフィーを持つ加藤真心ちゃん(8歳)は筋力が弱くよだれが出てしまいスタイ(よだれ掛け)が手放せない。そこで一般的なスタイよりも丈が長く、インナーの上に重ねて着ればチュニックをレイヤードしたように見えるエプロンドレスを開発した(税込み5400円、写真中央)。上部表側と下部裏側には吸水速乾素材を使用。よだれが簡単に拭けてすぐに乾き、洗濯も楽。健常者の姉が着てもかわいく着られるという。

 この他、メンズでは車いすに座るときに後ろの生地が外せる2ウエーコート(同2万3760円)、フルオープンで着脱しやすい3ジップパンツ(同1万7280円)、前面はレザーで後ろは伸縮性のある生地になっているストレスフリーなライダースジャケット(同5万4000円)を開発。ウイメンズでは背中にテープが付いていて寝たままでも着用でき、異なる生地を重ねていて気分によってレースかチェックかを選べるレイヤードラップスカート(同1万6200円)、車いすに座ったまま着脱ができ、ファスナーが付いていてフレアにもタイトにもなるジップスカート(同1万7280円)をそろえた。

 クラウドファンディング型のECサイト(https://041.world/fashion/)で予約を募り、一定数に達したら生産する。UAの栗野宏文上級顧問は「ファッション業界は曲がり角を迎えている。トレンド不在で売れないというが自分にとって大事だから買うのではないか。もう一度、小ロットの物作りをして、楽しく、便利で、着て出掛けたくなる服とは何かを考える機会を与えてもらった。赤字を出さずにずっと続けていきたい」と話す。UAのECサイトでは当面は扱わない。

 

※『ファッション販売』はオンラインストアや紀伊国屋書店など大手書店で発売しております。

→オンラインストアはこちら