チェーンストアで働く人には趣味がゴルフの人が多いように感じます。多分、平日に休みを取れる環境がそうさせていると思います。そういう私も趣味はゴルフです。ゴルフは今まで経験したスポーツの中で一番スキルアップが難しいなと感じています。何とかうまくなろうと考え、得意の経営技術をゴルフで有効活用することにトライしてきました。

 このシリーズではゴルフを題材に経営技術を解説しようと思います。1回目はパッティング動作の観察についてです。

動作を観察すると3つのパターンに分かれる

 私は『観察』を『現場をその気で見ること』と言っています。パッティング動作もその気で見ると見えてくるものがあります。今回はどこを見ているかに着目してパッティング動作をその気で見てみました。

「何を言っているんだ、ボールを見ているに決まっている」と思っている人が大半だと思います。私もそうでした。しかし、よくよく考え、観察すると違うことに気が付きました。

 通常スイングではボールとクラブフェースが衝突する瞬間の衝撃がすごいため、ボールを何となく見ています。従って、パッティング時も何となくボールを見る癖がついてしまうものです。

 1つ目のパターンは『ボールを何となく見て、ボールが転がり始まる前から転がる方向を見てしまい、前傾姿勢を解いてしまう動作』です。いわゆるヘッドアップしてミスパットを誘発します。われわれアマがよくやる動作です。

 2つ目のパターンは『ボールをよく見て、ボールをヒットした後もボールがあった位置を見続け、ワンテンポ遅れて前傾姿勢を維持して転がる方向を見る動作』です。これは上級者の動作ですね。

 3つ目のパターンは『ボールを何となく見つつ、テイクバックからフォローまでパターヘッドの線を見ている動作』です。フォローでパターヘッドが止まった後、前傾姿勢維持したまま転がる方向を見ます。この動作をする代表選手はパターの名手といわれる昨年の賞金女王・鈴木愛プロです。鈴木愛プロはテレビで「パッティングはフォローを見ている」という言い方をしていました。

 このように、『何となく見るパターン』『ボールをその気で見るパターン』『パターヘッドをその気で見るパターン』の3つに分かれます。観察することで3つ目のパターンが見えてきました。皆さんはどのパターンでしょうか?

お勧めは『パターヘッドをその気で見る』パターン

 パッティングの前に素振りをしますね。誰でも素振りは上手にできるものです。そのとき、どこを見ていますか? パターヘッドを見ていませんか? ボールがないのでパターヘッドを見ているはずです。そうです。素振りと同じ状態でパッティングするのです。

 では、素振りも何となく素振りをしていませんか? 素振りをするとき、仮想のボールを置いて、素振りではパターヘッドの線を見て、仮想ボールを打つつもりで素振りします。

 その後、正規のアドレスを行い、パターヘッドの線を見てパッティングし、前傾姿勢を維持します。この動作を行うことで、距離感、方向性が格段に上がります。

 その理由は素振りで仮想ボールを打つことで距離感が合い、パターヘッドを見ることで、ヘッドの挙動が安定し、方向性がよくなるからです。

 このパターン3の動作はアマの何となく見る動作とは、全く違う動作のため、慣れるまである程度の練習時間が必要です。私はパッティングが不得意でしたが、この動作を練習することでパッティングが得意といえる状態まで変化しました。

観察の腕前を上げましょう

 観察は現場をその気で見ることです。現場をその気で見ることで、今まで見えてなかったものが見え始めます。楽しみながら、経営技術を磨きましょう。