普通なら、静かに観る映画館。

 それなのに上映中、紙吹雪を巻いたり、クラッカーを鳴らしたり、手に手にタンバリンやパフパフといった音が鳴るものを持ち、さらには合いの手を入れたり突っ込んだり、叫んだり、頑張って~!と応援したりする「絶叫上映」が大人気です。

 そう、絶叫するのは観客。静かにしていない観客なのです。

「キネカ大森」は客席134席のこじんまりした映画館で、「応援上映」「絶叫爆裂上映」などと呼ぶ上映スタイルを実現できる、ここでしか味わえない体験を提供しています。

 2018年4月8日(日)16時半からのインド映画『バーフバリ 伝説誕生』&『バーフバリ 王の凱旋』2作連続絶叫爆裂マサラ上映をのぞきに行ってきました。

リピート客で発売1時間でチケットが完売!

「絶叫爆裂上映」スタイルの映画を楽しみたいリピート客で、売り出すやいなや1時間で完売という人気です。観客は20代を中心に幅広く、インドのサリーを着ている女性、象の帽子をかぶっている男性、それぞれに趣向を凝らしたコスプレで映画の世界に入り込みます。

 上映前に、劇場の方から注意事項の前説がありました。しかし、そのときから既に観客の興奮は最高潮です。

「水、砂、お米をまかないように」。滑って危ないでしょ。

「ターメリックは禁止です」。香辛料の色や香りが服に付いたらとれなくなっちゃう。

「象に乗って入場しないでください」。日本で象を飼っているのは動物園だけです。

「矢を放ったりしないように」。それはけがするでしょ。

と私まで突っ込みモード。

 そして最後に「上映が終わりましたら、ちり取りとほうきをお渡ししますので、お掃除までするのが絶叫上映です」と丁寧に注意事項が語られました。

 その間も観客は「いぇ~い」「パフパフ」とノリノリです。

今回は『バーフバリ』の2本立てです

『バーフバリ 伝説誕生』は、インド映画最高額の製作費4000万ドル、3年の歳月をかけてつくられた壮大なアクションエンターテインメントで、2015年に公開され、日本でもごく一部の映画館でかかっていました。その後編『バーフバリ 王の凱旋』が、2017年12月から日本で公開となり、今回は、前編をリバイバルとして2本立てでの上映となりました。

 物語は……

『インドの王国で伝説の英雄バーフバリの息子は、生まれたばかりの命を亡きものにされそうになったが、村人に拾われ助かる。勇ましい青年に成長した彼は、いつしか滝の上の世界に興味を持ち始める。ある日、滝を登り、頂上にたどり着くとそこで女戦士に出会う。彼女の一族は、暴君の統治する王国に虐げられ、妃がとらわれているという。そこで自ら戦士となって乗り込むと、自分がその国の王子であることを知る。祖父の代からの王国50年の歴史を初めて聞かされるのだった……。』

 この映画ではストップモーションが多用され、1500フィートの滝、宮殿、雪崩など、美しい映像が次々に繰り出されます。戦闘シーンやラブシーン、まるで歌舞伎の「見栄」のような場面が大写しになると、「きゃ~」「気を付けて~」と声援が飛びます。

『バーフバリ 王の凱旋』©ARKA MEDIAWORKS PROPERTY, ALL RIGHTS RESERVED.