ミニストップの店内カウンターで朝食。

 マラソン前の食事には鉄則があるらしい。

 エリートランナーが著した本を韓国・ソウルへ向かう機中で読み始めた。エネルギーを蓄えるために、レース数日前から、ご飯、もち、パスタなど炭水化物を積極的に摂取する。グリコーゲンを貯め込んで42キロの長丁場を乗り切るためだ。なるほど。

 逆に避けたい食事は、脂質と繊維質が多いもの(胃腸に負担)、辛くて刺激のあるもの(お腹が緩む)、脱水症状を引き起こすもの(のどがカラカラ)。

 まじか? それは私が楽しみにしていたソウルでの晩御飯のこと? 焼き肉、キムチ、マッコルリ。マラソンを前に暗雲が広がった。 

 肉と酒はガマン。それはできる。問題は辛い料理。食べ慣れない日本人にとって韓国料理の全般がNGじゃないかと思う。前々日の深夜にソウル入り。焼き肉は回避して居酒屋風のお店へ。席に着いてから、メニューを見ると、そこが水ダコの専門店と知った。

 仕方なく水ダコをオーダーすると、真っ赤に染まったタコのぶつ切りを手にしたオモニ(お母さん)がやってきた。

「ご飯に混ぜるとおいしいんだよ」(韓国語なので筆者推測)と笑顔を向けて、アルミの容器に入ったご飯をお皿に盛って、真紅の水ダコをハサミで切り分け、そこにモヤシも加えて、ご飯と混ぜ混ぜしてくれる。

 辛い料理には微発泡の甘~いマッコルリがよく合う。ちょい辛のタコ飯、意外な取り合わせだが、空きっ腹にはちょうどよく、酒も飯も止まらない。親指を上に向け、オモニにGOODのサイン。オモニは満面の笑み。酒が進む。困った。明日は断酒してコンビニご飯にしよう。

古屋一樹SEJ社長が語る「セブン‐イレブンの世界ブランド戦略」

 話は変わり、韓国のコンビニ概況。セブン-イレブンが9231店舗(17年12月末)、ミニストップが2501店舗(18年2月末)、韓国資本の「CU」と、LGグループの「GS25」が各々1万2000店舗前後でしのぎを削っている。

ファミマと契約を打ち切り独自ブラントで展開する「CU」。
4大財閥の1つLGが展開する「GS25」。

 CUは「Family Mart」のエリアFCだったが、2012年にライセンス契約を更新せず新しいブランドに転換、14年に資本関係も解消して、独自の道を歩んでいる。

 17年に社長に就任したユニー・ファミリーマートホールディングスの高柳浩二氏は「当面は国内重視」を会見で断言した。サークルKサンクスとファミリーマートのブランド統合が先決と優先事項を語る一方、アジアへの出店に一生懸命に取り組んでも、「韓国の例を見てもノウハウを持っていかれて、それで終わり」と、脱力気味に恨み節を語ってみせた。

「協業して長くなると経営ノウハウがローカルのパートナー企業に集まっていく。グローバルに通用するノウハウを先に確立しないと駄目。新規地域への進出を当面は見合わせたい」と海外戦略の見直しを表明した。

 韓国ミニストップは日本の子会社。現在、店舗面積を拡大した「新型モデル店」を拡大中である。課題は10坪~20坪クラスの小型店。酒とたばこの売上げに依存してきたが、16年12月から、たばこのパッケージへの「警告表示」が義務化された影響で、店舗によっては、たばこの売上げが20%も落ち込んでいる。比率が高いだけに痛手だ。今後は、こうした小型店を新型モデル店にリロケートし、ファストフードやデイリーフードの売上比率の高い店舗へと順次改革を進めていく。

 セブン-イレブン・ジャパン(SEJ)は韓国セブンとは資本関係はない。ライセンサーは米国セブンである。しかしながら本年2月28日「2万店突破」の記者会見に臨んだ古屋一樹SEJ社長はセブン‐イレブンの世界戦略をこう語った。

「米国セブンが各国の企業に権利を渡して、良い意味ではドメスティック、悪い意味ではブランドだけを利用した、少し首をかしげるようなお店も出てきている。日本のフォーマットを導入して、もっと世界のブランドを高くしようと考え、多くの国に賛同いただいて、高日販と業績を残している」

 韓国セブンについても強化している最中だという。