2018年の引っ越しは4月8日までが最盛期だそうだ。しかし、引っ越し業者が見つからないという「引っ越し難民」が問題になっている。需給関係から引っ越し業者が見つかっても、これまでより高額というという例も出ている。しかし、国際都市・香港ではそういった話は聞かない……。なぜだろうか?

年収800万円で「菅原文太が大勢現れる?」

 日本に引っ越し難民が増えてしまったのは(これは日本のどの産業にも通じるが)、やはり少子化の影響だろう。担い手のドライバーがたくさんいれば基本的にはこういうことは起こらない。今の働き方改革や少子化などにより1人当たりの負担が増えているからこそ、何とかそれを減らそうということにつながっている面がある。
 また、辛いのは給料が上がらないことである。「失われた20年」の影響で経営者はデフレ・マインドが定着というよりほとんどDNAの一部になってしまったため、賃金は最大の経営コストと考えてしまうのも原因だろう。

 数年前、炭鉱が多い西オーストラリアでは中国の好景気による石炭需要の増加で、それを運ぶトラックドライバーが人気職業になった。人手確保による賃上げで年収が800万円にも達したからだ(自動車学校には大型のトラック免許の講習を受けるオージーがたくさんいた)。

 だが、日本ではデフレ・マインドで賃上げよりもコストカットで利益を出そうとするのでそうはならないところが難しいところだ。もし今、トラックドライバーが年収800万円とか1000万円を保証されるのなら再び、菅原文太のようなドライバーが大勢現れるかもしれない。

知っていますか? マッチングサイト「PickGo for Personal」

 そんな中、日本では物流ベンチャーの「CBcloud」が運営する引っ越しのマッチングサイト「PickGo for Personal」が注目を集めている。引っ越しをしたい個人と仕事が欲しい軽貨物運転手をネット上でマッチングするもので、「軽貨物版ウーバー」といったところだ。

 申し込みは簡単で、出発地、目的地、日付などを入力。するとPick Go側はそれについての情報をドライバー配信し、ドライバーがOKで名乗りを上げる。依頼者は複数のドライバーの実績を見て選択。あとはドライバーが配送を担当するというシステムだ。

 ウーバーの場合は白タクが問題となるが、同社のサイトによると、貨物軽自動車運送事業の届け出をしている「黒ナンバー」を取得している配送員が行っているので、違法行為はないとし、かつプロによる安心感を強調している。

 おおよそ小さなダンボールであれば46個、トランクケースであれば35個、自転車であれば3台分の容量がある車両を使うとしている。これなら少なくとも単身者であれば問題なく引っ越せるので新たな手段として成り立つだろう。大学生はもとより、晩婚化で社会人も単身者が多いため、このサービスはこれからも拡大していきそうな気配だ。

スマホ申し込みが一般的な「GOGO VAN」も台頭してきた!

 アメリカのシンクタンク「ヘリテージ財団」と経済紙『ウォールストリート・ジャーナル』は香港を24年連続で経済自由度第1位の街とした。アジアの金融の中心で、自由港でもあり、街を歩けば国際都市であることがすぐ分かる。つまり、香港には世界中から引っ越してくる人が多い。

 また、住宅の供給量が需要を下回っており、アパートの価格が「億ション」になることはそれほど珍しいことではない。マイホーム購入は夢であるため賃貸アパートに住んでいる香港市民がほとんどだ。大家は非常に強気で契約更新時には値上げを提示してくるケースが多く、そのため、引っ越しを余儀なくされる香港市民が少なくない。
 さらに、関税のかからない自由港であるため、世界中からさまざまな荷物が集まって来て、物流業者も数多くいる。DHLやUPSといった世界的物流企業が香港市場に力を入れているが、それだけ香港市場は魅力的だということだろう。