加工食品・日配品編非食品編、競合編(3月9日更新)はこちらから

 2月23日、JR横浜線大口駅の西口に8時過ぎに降り立った。大口駅は横浜駅から6分、1日の乗降客は横浜線では全20駅中15位の1万8411人、西口駅には奇しくもユニーの関東事務所があり、コンビニの「ピアゴ」や飲み屋が数軒あるくらいの閑散とした駅前である。

 プラプラ歩くと、車が行き交う大通りに出て家電量販店の「コジマ×ビックカメラ横浜大口店」が見え、程なく行くとこの日オープンの「MEGAドン・キホーテUNY大口店」に着く。斜め前には1階が「ライフ大口店」、2階が「スギ薬局大口店」が入るビルがある。

 

 寒い朝にもかかわらず9時の開店を待つ人の行列ができている。高齢者に交じり、30代、40代の主婦、若者の男性やコスプレ姿の女子がいるのはドンキらしいが、新宿歌舞伎町の店ならいざ知らず、郊外の店舗では目を引く。テープカットのセレモニーをする頃には100人以上の列ができた。

 

 開店してまずは、ドンキの加工食品とユニーの生鮮がコラボしている地下の食品売場エスカレーターで向かう。

エスカレーター前は青果売場、「驚安」のバナナ一房15、16本158円が目に飛び込んでくる。隣の高糖度サンふじりんごは98円。キュウリは1本20円。ほうれん草は158円。価格訴求アイテムのもやしは28円でまあまあの価格。ドンキ出身でユニーの関口憲司取締役 常務執行役員が「全てを安くするのではなく価格を揺らす」と言っていったが、驚くほど安いものもあれば、それなりのものもある。「インパクトのあるアイテムで安さを打ち出し、あとはほどほどである」、これはディスカウントスト(DS)であれ、スーパーマーケット(SM)であれどこでも見られる常套の価格政策である。
「湘南野菜のコーナー」である。生産者直売ではなく市場経由。大根258円、キャベツ398円、キューリ3本198円と相場価格。こうしたアイテムを安くすると「価格破壊」になるが市場経由では無理だ。
鮮魚売場はマグロの張りぼて、大漁POP、ブリ、アジ、タイと魚名が書かれた木札、演出は派手だが、魚種は絞り込み、解凍クロアチア産養殖まぐろ100g398円、マグロの品揃えも限られ価格も激安ではない。カキ1g1円はDSの価格訴求の手法、活あさりは100g78円で売られていた。
商品量が確保しやすい冷凍魚は「塩さば5枚入り」298円、「切りかれい」8枚入り580円など低価格のオンパレード。ドンキの「圧倒価格」のPOPが目立つ。
精肉の牛肉は黒毛和牛「佐賀牛」100g980円とアメリカ産肩ロース「王道ステーキ」100g198円とで高質と低価格をアピール、カイノミ、レバーなどの焼肉アイテムもそろえ、ミニのカップ容器入りの商品も投入、ドンキ流の展開だ。アメリカ産198円はSMの特売価格(通常は298円)、オープン日なら98円にチャレンジしてほしかった。ちなみに、チラシでは国産和牛ステーキ180g1000円とこちらも常識価格。余計なおせっかいだが、価格を揺らしてほしかった。
ニューファミリーの取り込みを図るため、1.5倍と大幅に売場を広げ、品揃えをも充実した精肉売場。ユニーの商材「悠然鶏」や「悠健豚」といったワンランク上のアイテムを投入。一方、国産鶏肉ムネ58円、解凍ブラジル産鶏肉モモ58円、アメリカ産豚肉ロース88円(いずれも100g)など価格訴求にも力を入れている。ドンキ流の1kg程度のアメリカ産豚生姜焼用ロース100g78円など「メガ盛」も差し込んでいる。いずれもディカウントスーパー相場の価格並み。
加工肉売場では人気商品の日本ハムの「シャウエッセン」127g2袋を358円で「メガミート勝負価格」で販売して価格をアピールしていた。西友のネットスーパーでは348円、もう少し勝負してほしかった。
ドン・キホーテの鮮魚寿司は、ユニーグループのカネ美食品の寿司売場の隣に設けられている。競い合って「カネ美ガンバレよ」というエールか? ドンキの売場にいた人はカネ美について聞いてもほとんど意識してないようだった。握り8貫498円、598円、まぐろ9貫598円。メガ寿司は期間限定で24貫980円。ドンキの売場は派手だが、カネ美の売場はオーソドックスな展開になっている。厨房はもちろん別々である。
カネ美は惣菜売場もオーソドックスな展開。サラダや惣菜の大半が通常のラインアップだが、ドンキ流のPOPやメガ盛も導入し、賑わいや安さをアピールしている。
カネ美の惣菜売場でひときわ目立つのが「若鶏竜田揚げ」。ドンキ流に商品を積み上げ、オープン特別価格で8個入り298円で販売していた。推奨販売していた長年勤めているパートさんに「どうですか」と尋ねると、「いろいろ戸惑いはあるが頑張ります」という答えが返ってきた。そして少し寂しそうに笑った。
「おにぎり対決」はドンキはアウトパックで55円均一、カネ美は100円、110円、118円、138円でインストア。ドンキの価格は安いが、通常のSMでも見られる2ライン展開で、選択肢が増えるメリットがあり、対決というよりすみ分けだ。
カネ美の弁当では、メガ盛で「Wソースのハンバーグ弁当」698円、焼きそばやたこ焼き980円を展開するなどドンキ流を採用、POPやメガ盛の添付シールでアピールしている。インストア加工で提供しているが、ドンキの弁当はアウトパックで298円など価格訴求。

 以上、生鮮売場を巡り歩いたが、ユニーの商品調達網を使って、随所にドンキ流を展開し、安さをアピールしているのが実感できる売場展開だ。青果売場にいた40代の主婦は「品数が豊富になった」、60代の主婦は「これからよく見て利用するか考える」、20代の女性は「これからも利用したい」とさまざまな声が聞かれた。

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