写真はレンジアップ調理の成城石井「銘柄豚バラ肉のチゲ鍋セット」(調理したところ)。(Photo/室川イサオ)

 現代人の健康を守る最後のとりでともいうべき「ひとり鍋」。その理由を「ひとり鍋が優れている8つの理由」で紹介しました。ここからは実践編。やはり食べないと語れません。

 実際に総合スーパー、スーパーマーケットで売られている「ひとり鍋」を購入、調理、試食した「勝手に評価レポート」をお送りします。「調理のしやすさ」「食べやすさ」「野菜摂取の量と質」「塩分」「コスト」「全体の栄養バランス」などの項目で総合的に評価しました。

 今回は“お惣菜がおいしい”と評判の2チェーンの商品を調査。新しい挑戦を続ける総合スーパー「イオン」と高級路線のSM「成城石井」。もちろん、超個人的な試食評価です。何卒、ご了承ください。 ※商品購入店:[イオン]イオンスタイル品川シーサイド(東京都品川区)、[成城石井]成城石井アトレ大井町店(東京都品川区)/商品購入日:2018年1月17日(水)

[イオンで購入した商品]「豚肉白菜重ね鍋」/「海鮮もずく鍋(うどん入り)」/ 「玉ノ井部屋監修 醤油魚介だしちゃんこ鍋」/「鍋巡り 赤から鍋」

 
イオンには「ひとり鍋」にちょい足しできる食材が多い。この点も売場でアピールできる。

 アルミ鍋でガスやIHのコンロで加熱する「コンロタイプ」。その強みは、調理しながらアツアツを楽しめること。体温が素早く上がるので寒いときの疲労回復にはとても効果的。リラックスした食事は体も心もよろこぶものなんです。

写真はコンロ調理のイオン「玉ノ井部屋監修 醤油魚介だしちゃんこ鍋」(つくったところ)IMG_0194

 鍋らしく、食べながら好きな具材でアレンジする楽しさもあり、好みでスープにご飯などを入れると、立派な一食になります。カット野菜は140〜150g入っていて1日の目標摂取量の半分近い量が取れ、食べ応えも十分でしょう。価格は399円から499円と非常にリーズナブル。さすがイオンです。売場でPB「トップバリュ」のカット野菜と一緒に陳列されていたら、「ちょい足し」で変化が付けられて飽きがきにくいので、ヘビロテメニュー入りすると思います。

イオンの「豚肉白菜重ね鍋」

 例えば、「豚肉白菜重ね鍋」にセットされた野菜は、白菜が140g入っており、体の不調を整えるビタミンCや糖尿病、メタボに効果的な食物繊維はカバーできますが、ビタミンA、カリウムといったメタボやがんの予防となる抗酸化物質を多く含む葉物野菜が不足しています。カット野菜の青ネギ、小松菜、豆苗などをプラスすれば簡単に補えるので、店舗の担当者の方は売場でぜひアピールしてください。人気の「豚肉白菜重ね鍋」は、豚肉もピンク色が鮮やかで見るからに新鮮。食べ応えもありました。

イオンの「海鮮もずく鍋(うどん入り)」

「海鮮もずく鍋」「醤油魚介だしちゃんこ鍋」は、白菜に対してのエノキなど他の野菜の量が少な過ぎで「添え物」のような印象。摂取量が不足している「魚の切り身」「エビ」など海鮮は血管の補強や免疫アップ、メタボ予防など非常に効果が高く、ぜひ取り入れていただきたい食材ですが、残念ながら食べてみるとそれぞれの味が感じられませんでした。

イオンの「玉ノ井部屋監修 醤油魚介だしちゃんこ鍋」

 また、調理をする前には野菜全体に魚介の「生臭さ」が移っていることが気になりました。魚嫌いの人は、この「生臭さ」が苦手。家では特に魚を食べない、生魚を買わない原因になっています。加速する「魚離れ」を防ぐためにも、ぜひ改良していただきたいポイントです。

 スープは、しょうゆ、みそベースともに塩分と糖分が気になる濃さでした。「辛みそ鍋」や「チゲ鍋」は元々こってりした味が人気の外食鍋ですね。みそやチゲの唐辛子は、代謝を高めて体をぽかぽかと温める効果があります。

イオンの「鍋巡り 赤から鍋」

 こってりした脂肪分が入ると冷えにくいのも特徴で、寒いときには特においしく感じられます。豚や牛の「モツ」は亜鉛やビタミンBが豊富。免疫アップや代謝アップにとても優れた食材ですが、辛みそが脂質、糖質ともにやや濃過ぎます。濃い味はどうしてもご飯や麺類などを食べたくなり、エネルギーも糖質もオーバー。残念ながらメタボ予防にはお勧めできません。「家庭用薄味バージョン」を期待します。

 今は「塩分」に敏感な時代です。イオンで販売している「塩分控えめ」のしょうゆやみそなどを上手に活用して「体に優しいひとり鍋」をアピールできれば、高血圧を気にする高齢者やメタボ世代のニーズは非常に高いと思います。スープはストレートタイプであれば調理に慣れていない男性でも失敗なく、おいしくいただけると思います。