2017年の市場規模は13年の約1.5倍!

 無糖炭酸水市場が好調である。2017年の販売金額は約238億円(前年比109.3% : インテージ全国小売店パネル調査〈SRI〉調べ)と大きく販売金額を伸ばしており、実に2013年の1.5倍に迫る勢いである。

*ここでいう無糖炭酸水は、水に炭酸が添加された無糖の炭酸水を指す。炭酸の添加が、人工的によるものか天然かは問わない。

図表① 無糖炭酸水市場の販売金額の推移 (各年1~12月)

増えている「日常的に飲む用途」

 無糖炭酸水市場の成長は、飲用用途が増えたことが要因と考えられる。これまでの無糖炭酸水の用途といえば、お酒の割り材が多かったが、ここ数年、「水分補給」や「食事と一緒に」など、日常的な用途での飲用が増えているようだ。例えば、アサヒ飲料「WILKINSON」は、「そのままでもおいしい本格炭酸水」「キレの良いすっきりとした味わい」として訴求し、日常的な飲用用途での需要獲得を図っている。

 無糖炭酸水が日常的に飲まれている背景としては、炭酸の刺激によるリフレッシュ効果が無糖で味わえる点にありそうだ。炭酸の刺激でリフレッシュしたいが、糖分が多く含まれるものはできれば避けたいという消費者心理からの需要があると考えられる。

 また、炭酸水に含まれる二酸化炭素には整腸や血行促進などの健康・美容効果もあると言われているため、より健康志向な消費者から日常的な飲料として支持されていることも考えられる。例えば、2017年発売の日本コカ・コーラ「い・ろ・は・す無糖スパークリング」は、機能性表示商品として、健康面へのさらなる訴求を行っている。

中年層を射止めた無糖炭酸水

 インテージ全国消費者パネル調査〈SCI〉によると、無糖炭酸水ユーザーの約38%を女性の40~60代が占めている。この比率はミネラルウォーター類や、液体茶などの他カテゴリーよりも高く、健康・美容効果からも女性に受け入れられやすいことが分かる。

図表② 性年代別 購入者数構成比 (2017年1~12月)

 次に、1人当たりの購入量を性年代別に見ると、40代以上が多い。中でも、男性50代は、1人当たりの購入量が最も多く、無糖炭酸水のヘビーユーザーとなっている。この男性50代の1人当たりの購入量の多さは、清涼飲料トータルと比べても際立っている。ここからリフレッシュ効果や健康のために、飲用を習慣としている中年男性が一定数存在することが読み取れる。

図表③ 性年代別 無糖炭酸水 購入者1人当たり金額 (2017年1~12月)

健康志向拡大とともに、堅調な推移の見込み

 機能性表示食品をはじめとする「健康志向の消費者向けの市場」は近年成長しており、日本における健康志向は今後も拡大していくだろう。それに合わせて、無糖炭酸水を健康のために日常的に飲用する需要はさらに広がっていくと考えられ、この市場は今後も堅調な推移が見込めるだろう。

(株式会社インテージ パネルリサーチ推進2部 アナリスト 今井友暉)