都営地下鉄大江戸線の新江古田駅より徒歩7分の住宅街に立地。約44年間地域で根付いていた店舗をスクラップアンドビルドした。

 サミットは2018年2月7日(水)、サミットストア江原町店をオープンした。旧店は1973年に開業した古い店舗で2017年1月から休業しており、それがスクラップ&ビルドで売場面積を約1.5倍にして生まれ変わった。

 近郊には自社の東長崎店、椎名町店、鷺宮店、氷川台駅前店、東中野店があり、サミットの強固なドミナントが築かれているエリアだ。半径0.5km圏内のライバル店はマルエツとマルマンストアがあるが、いずれも小型店となっている。

 この新店の半径1.5kmの商圏内の世帯数は約7万6700、人口は約12万9000人と潤沢で、半径0.5km圏内には70歳以上が20.7%と多く、単身世帯比率は49.2%と東京都平均より高い。

 新店は売場面積を292坪に拡大し、それまでなかったインストアの惣菜とベーカリーをはじめ、サミットの新MDを導入した。「旧店は高齢者の来店が多かったが、新店では若い世代も含めて商圏を丸々取る」と竹野浩樹代表取締役社長は語る。

惣菜とベーカリーで若い世代も吸引

開店にぎり寿司は、本マグロ中トロ、ウニ、イクラなど10貫入って999円、はみ出しマグロ巻5巻入298円と、お値打ち価格の商品を売り込む。
インストアベーカリーの目玉商品の1つが、ナポリ風のピッツァ。専用オーブンを導入して、焼き立てを提供。ピッツァマルゲリータがホールで570円、ピッツァ具だくさんカプリチョーザが680円など。

 旧店の惣菜は仕入れのパック商品などはあったが、インストアの加工品はなかった。新店でバックヤードに加工場をつくり、サミットが得意とする出来たての商品などを提供することで鮮度感の高い売場をつくった。広島産の大粒かきフライ(358円 本体価格、以下同)などの揚げ物や、餃子などの焼き物。弁当は2017年の「お弁当・お惣菜大賞」で最優秀賞を受賞した四元豚のロースかつ重(450円や)、牡蠣めし弁当(598円)など品揃えを充実させた。店内でスライスしたネタを使ったにぎり寿司もお値打ち価格で売り込む。

 単身世帯が多いことへの対応として、少容量の商材、例えば和惣菜では、11品目の彩り煮物(208円)、おつまみでは、国産菜の花の辛子和え(小)(158円)など充実させた。

 店内焼き上げベーカリーでも若い世代の集客を図るマグネットで、ナポリ風ピッツァや、スパイシーカレーパン(172円)、3種のチーズフランス(120円)、原宿ドックなどの100円均一パンを訴求し、「サミCafe」での飲食を提案する。

対面などコミュニケーションを重視

鮮度や安心というサミットの取り組みをお客に伝えるために、「フレッシュサラダ&カットフルーツコーナー」はバックヤードを見せることを前提につくった。

 青果では旧店になかった「フレッシュサラダ&カットフルーツコーナー」を導入し、彩りのある売場を演出した。店内で販売している旬の素材をインストアでカットして販売。3種類のきのこのサラダ(158円)や、スナップえんどうのサラダ(158円)、トマトのサラダ(大)(198円)などお値打ち価格で提供する。旧店で人気があった「農家さんから直送コーナー」は売場を拡大した。

 鮮魚では対面の「おさかなキッチンコーナー」を新設し、本日のお薦め品を推奨販売。下処理や調理に対応し、食べ方のアドバイス・提案を積極的に行っていく。

 店内手づくりの「お魚屋さんの煮魚・焼魚」コーナーでは、原産地がチリのサケの塩焼きや、身がたっぷりサケカマの塩焼、金目鯛の煮付などを販売。店舗があるエリアで好まれている、マイワシ開きなどは継続して品ぞろえ。

水産対面の「おさかなキッチンコーナー」では、家庭での調理補助サービスや食べ方提案などを行う。オープン時は静岡県産の金目鯛を1尾980円というセールを実施した。
水産の加工品では、多品種、小容量の商材を多くそろえた。島根県産天然ブリや、締めサバ、スルメイカなどの刺身1点盛や、刺身用生甘エビ(解凍)、スルメイカ糸造り、酢ダコなど。

 精肉では、いわて和牛、鹿児島産六白黒豚、九州産のみつせ鶏といったブランドをコーナーで展開。「グリルキッチンコーナー」も新設し、精肉売場で販売しているものと同じ肉を使ったステーキやハンバーグなどを提供する。加工肉では簡単便利のニーズに対応して、焼くだけの味付け肉などを売り込む。四元豚肩ロースプルコギ用や、若どり砂肝焼肉・炒め物用などをフェースを広く取って陳列する。

精肉売場で新設された「グリルキッチンコーナー」では、店舗で販売している素材を使って商品化。若鶏むねステーキやローストスペアリブなどで、オープン日は1割引きセールを実施。
店内で1本1本焼き上げた焼とりは、国産鶏肉の桜姫鶏を使用。もも串103円、ももねぎま串115円、つくね串115円などを販売。

加工食品では「健康」コーナーを強化

 料理提案の「おためし下さい」も導入し、試食を行っている。

 加工食品では「健康」をキーワードとした商品を随所でコーナー展開する。糖質カットのグラノーラや、減塩の調味料、ジャムやピーナッツ、はちみつなどを集約した「毎日の朝食を健康に食べよう」コーナー、乳酸菌が入った菓子や、おじやなどの「やわらか食 やさしいメニュー」コーナーなど。若い世代を意識してフレッシュデザートやナチュラルチーズの売場を広げた。サミットオリジナルの品揃えでは、バイヤーがチリで探してきたイン・サイチュというワイン3種類を各698円で販売。秋田県三郷町地区限定のあきたこまちは、レジ近いエンドで展開し、5kg1680円。

 設備面では、セルフ精算レジを10台導入した。

竹野浩樹社長「今後の旗艦店づくりに向けた実験を行う」

 新店開店に際し、竹野社長は「今後の旗艦店づくりに向けた実験を行う」ことを表明。次のように語った。

「旧店のピーク時の売上げは12億~13億円で、直近は8億円ほどに下がっていた。そこをベースに江原町店の年商目標を12億円と保守的に見ているが、私は15億円くらい、20億円くらいいくのではと思っている。渋谷本町店は250坪で年商20億円だが、それぐらい売れるようなしつらえになっている。自社物件なので、15億円売ったら、初年度黒字か、2年度黒字という店になる。

 ここでは今後の都心型の店や、将来のサミットの旗艦店をつくるための実験をやっている。2020年度くらいにできる店として、今1カ所、大きな場所を確保したので、そこでノウハウを凝縮した店をつくりたいと思っている。この店のフレッシュサラダ&カットフルーツでは、思い切って窓を開けた開放型とするなど、いろいろなことをやってみている。

 サミットには自社物件で古い店は結構あるので、この店が成功すると、この焼き直しもあるかなと思っている。こういうパターンで売上げが倍になって地域に喜ばれる店が出てくればと思う。つくるとしたら1000m2。これをどうやって都心に持っていくか。ワンフロアーで300坪を取るのはまず無理なので、2フロア、3フロアで、1~2階が売場、3階がバックヤード、あるいは1階が駐車場のピロティタイプということが多くなると思う。

 

オープン日/2018年2月7日
所在地/東京都中野区江原町2-2-12
売場面積/966m2(292坪)
バックヤード/483m2(146坪)
営業時間/9時~22時
店長/岸本 健
従業員数/正社員16.5人、パートタイム・アルバイト56.5人(173時間/月=1人で計算)
駐車台数/20台
駐輪台数/52台、バイク10台
アイテム数/7845
売上構成比/青果14.5%、鮮魚9.0%、精肉12.4%、惣菜11.6%、加工食品23.0%、菓子3.8%、日配17.7%、家庭用品5.0%、ベーカリー3%
年商目標/12億円

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