2016年は404億円で、2012年から約5%増

 入浴剤市場は堅調に伸びている。2016年では販売金額404億円で、2012年と比較すると20億円、約5%伸びている。その中で拡大しているのが、炭酸ガスタイプとバスソルトタイプだ。

 

炭酸ガスタイプを購入する中心は「中高年層」

 発泡効果のある炭酸ガスタイプの入浴剤が好調だ。販売金額は2012年の153億円から2016年の192億円と39億円伸びている。例えば、花王の「バブ」やアース製薬の「温泡」、バスクリンの「きき湯」だ。これらの炭酸ガスタイプの入浴剤は炭酸ガスの効果で血行促進をし、「体を温める」「疲れを取る」「肩こりに効く」等の効果・効能をうたっている。

 炭酸ガスタイプの入浴剤は中高齢層を中心に購入されている。年代別の購入金額構成比を見てみると、40代以上が全体の約74%、50代以上で全体の約50%を占めている。中高齢層が、比較的単価の高い炭酸ガスタイプの入浴剤を購入していることが市場の好調要因の1つとして挙げられる。

若年層は「バスソルトタイプ」や「エンジョイタイプ」

 バスソルトタイプの入浴剤も販売金額が2012年の19億円から、2016年の27億円と伸びている。バスソルトタイプの入浴剤の例としては「バスソルト」が挙げられる。バスソルトは美容や入浴の楽しみのために使用される。体の疲れを取るだけではなく、「心を癒す」「リラックスする」ために購入されているものだ。

 また、楽しむための入浴剤(以下、エンジョイタイプ)も市場が伸びている。代表的なものがバンダイの「びっくらたまご」や白元アースの「あわあわランド」。これらは入っている玩具や、泡で子供が楽しむ目的でも購買されており、従来の入浴剤にない訴求が市場に受け入れられている。

 これらのバスソルトタイプやエンジョイタイプの入浴剤は若年層が比較的多く購買しており(下の図表を見ると、20代・30代の購買が入浴剤計の割合と比べて高いことが分かる)、炭酸ガスタイプ同様、単価が比較的高いため、市場の拡大の一因と言ってよさそうだ。

 

短時間で効果を求めるニーズが拡大する

「体を温める」「疲れを取る」「特定部位・症状に効く」「保湿する」「リラックスする」「玩具や泡で楽しむ」。

 主な入浴剤はこれらの機能・効能を組み合わせたものである。「短い時間の中で効率的に疲れを取りたい」「リラックスをしたい」というニーズは今後も拡大することが考えられる。そうしたニーズを満たす商品のうち、炭酸ガスタイプは中高齢層を中心に、バスソルトタイプは若年層を中心に伸びるといえそうだ。

(株式会社インテージ パネルリサーチ推進2部 アナリスト 井出浩文)

※データはインテージ全国小売店パネル調査〈SRI〉とインテージ全国消費者パネル調査〈SCI〉を使用。年の期間はすべて1月‐12月。年の記載がない部分は全て2016年1年間のデータを使用。