クリスマスを目前に久々に混雑するメイシーズ本店1F中央通路。出所:筆者撮影

 2018年の米国小売動向をも占うホリディ商戦。速報では2017年11月1日から12月24日までの売上げは前年比4.9%増(2016年:3.7%増)<1>と過去5年間で最高の成長を見せた。特にオンラインは18.1%増と好調な伸びで、もちろん、アマゾンがリードした。

 アマゾンは「ブラックフライデー」一日でEC小売販売総額の27.2%、「サイバーマンデー」では30.1%、「感謝祭からサイバーマンデーまでの1週間」では28.4%のシェアを占めた<2>。2017年12月も好調だったことは変わらず、同社の2017年12月26日付プレスリリースでは売上高は公表されなかったものの、ホリディ商戦中、1週間で約400万人が新規にプライム会員となったという<3>。アマゾンは2017年度に全米EC小売販売総額の43.5%を占めると予測<4>されており、2016年度38.1%から大きくアップすることになりそうだ。

2017年11月、12月は百貨店業界で軒並み既存比が増加!

店舗入り口に大きな立て看板で「オンラインで購入→ストアピックアップ」を訴求。2時間以内のピックアップを明記している。ウィリアムズソノマ、ニューヨーク市内。出所:筆者撮影

 とは言え、今回のホリディ商戦ではチェーンストア側も健闘した。苦境が続く百貨店業界でも2017年11月、12月売上高合算値はメイシーズで既存比1.1%増、J.C.ペニー3.4%、コールズは6.9%も増加した。

 数字は公開されていないが、2017年12月20日時点のテレビ局CNBCの報道では、ホームデポ、ロウズ、T.J.マックス、ロス・ストアーズ、ベストバイ、ウォルマート等、ホーム関連、オフ・プライスド・ストアおよびディスカウンターも好戦した模様だ。

 今回の商戦は、「継続する雇用の安定」「好調な株式市場」「減税計画」「感謝祭とクリスマスの間が1週間多かった」等の追い風に支えられた部分はあるが、小売業者のオムニチャネル戦略の強化による売上挽回という要素も大きかった。例えば、前述の好戦企業は、オフプライスを除いて全てオムニチャネル戦略優等生としてしばしばメディアが取り上げている。