POPでは希少性をアピールすることにしました

 大峰山ヒノキ精油の価値を伝えようと思いました。原生林豊かな大峰山は天川村を囲っている山であり、今なお女人禁制の結界門もある神秘の山です。そこで100年かけて育ったヒノキから香りを抽出しますが、ヒノキ木部10㎏からたった30gしか抽出できない貴重なものです。この「この土地の貴重な天然100%」は観光客に喜ばれます。

 

 上の写真が売場です。大きいPOPで天川アロマの希少性をアピールしていますが、これだけでは売上げが上がりません。

 それはまだまだお客さま目線になっていないからです。具体的な課題は2点。アロマをよく知らない観光客にとって、「この商品を買うとどんなイイことが起こるのかが分からないこと」「30種類から何を選べばよいかが分かりにくいこと」です。                      

購買意欲を高めるために「相手を喜ばせる」

 精油を拡散して香りを楽しむディフューザーやアロマポットを既に持っていて日常的にアロマを楽しんでいる人なら、「大峰山で100年かけて育ったヒノキ100%の香り」だけでも構いません。

 しかし、ここは百貨店やバラエティショップのアロマコーナーではありません。買ってもらう相手とは、大峰山に登ったり温泉を楽しんだり、天川村を堪能している旅人です。アロマのことをよく知らない、またアロマは知っているけれど活用したことがない一般人が多いと思われます。精油の品質がどんなに高くても希少性が高くても、「どんなイイことが起こるのか」が分からなければ買えません。

 そんな観光客に「あ、それいいね!」と購買意欲を高めてもらうには、その人たちがどうしたら喜ぶかを想像して「こんなイイことが起こりますよ!」と伝えないといけません。

 例えば、「これを買えば、家で簡単に天川村をもう一度楽しめる」です。

 

 それを実現するために、ひのき風呂セットを作ってもらうことにしました。精油をひのき玉に垂らしてお風呂に浮かべて使う、ひのきの精油とひのき玉のセット、価格は1000円です。

 これなら、「自分が今、旅をしている山々の貴重な天然のひのきを風呂で楽しめるんだね!」と買ったらどんなイイことが起こるのかが分かるはずです。できるだけリーズナブルに感じていただきたいので1瓶当たり20回~10回楽しめることも強調しました。大切なお金は湯水のように使えません。良いものを安く買えるのは誰でもうれしいことなのです。価値を伝える努力を惜しまないことに加え、リーズナブル感を出すことにも全力を注ぎました。

「大峯のひのき風呂 樹齢100年の大峰山のひのき10㎏から30gしかできない精油100% ひのき玉に精油を5滴~10滴たらしてお風呂にぽん♪ 20回~10回分 1000円(税込)」

商品をジャンブル陳列し、目に留まりやすくした

 今までは、30種の単品が3本ずつ陳列されていましたが、このセットは旅人へのオススメ商品としてボリューム感を出したジャンブル陳列(かご盛)をしてもらうことにしました。

 陳列数を増やすことで売場にメリハリもできます。たくさんの中から選ぶ面倒もなくなります。

 目に留まりやすく、アロマ初心者でも「お風呂にポンするだけで、大峰山のひのき風呂を20回」なら気軽に自分用にもお土産用にも買いやすいものです。

 いいでしょう? 私もこれを書き終え、すぐにセットを3つ買いました。