2017年は「自己表現」の年になるでしょう

 では、今から10年後、どんなことになっているのでしょうか?

 現在のAIでも予測不能かも知れませんが、この10年の進歩を参考に考えてみたいと思います。

■キャッシュ・レスが進む ⇒ 財布に代わるアクセサリーを開発

 現在でも、かなり進んでいますが、10年後は紙幣、硬貨がなくなるかもしれません。毎年、財務省が市中の流通状況等を勘案して、年間の紙幣の発行枚数を決めています。ここ4年間の発行量は30億枚と横ばいですが、これがこれからの紙幣、硬貨の流通状態によって変わるかもしれません。

ポイント、割引、クーポンサービス等がオンラインで提供されてセフルレジが進むことも十分に考えられます。

 中国で先行している無人コンビニも日本の都市部を中心に広がり、デビットカード、クレジットも含めたキャッシュ・レスが本格化。財布も要らなくなる!?

 今はスマホが代替コンテンツとして有力視できますが、スマホ内蔵とは限りません。ICチップもシート状に安価に加工できて、薄くて軽く持ち運べるようになると、さまざまな商品に装着可能になるでしょう。

 そうすると財布に代わるアクセサリーが開発される日も近いかもしれませんね。

■ウェアラブル技術が進化する⇒ファッションがパーソナライズされる

 既にスマートウォッチやメガネ型ウェアラブルデバイスが販売されていますが、まだPC機能を補完する程度です。

 現在、マイクロソフトで試販中のホログラフィック・コンピュータタイプのものが、サングラス・サイズに軽量、安価に供給されればスマートフォンの占有市場を凌駕するかも。

 これだけでも、大胆予想ではありますが、これが実現されれば、よりSFっぽくなるのは確か。仮にそこまで技術革新が進めば、ファッションはパーソナライズされるだろうと思うわけですが、これは半分こじつけです。

 スタートトゥデイが発表したサイズ自動計測スーツの供給をきっかけに、個人がリアルタイムに自分のボディサイズの情報が得られると、現在の既製品市場から、安価なオーダーメイド市場に支持が移るでしょう。しかし、安価なオーダーメイドを実現させるには、洋服の製造工程を完全に自動化させなければ無理かもしれません。

 間違ってもその時代の最貧国で商品を作って、高速移動技術(Hyperloop Oneのような)で瞬間輸送されるなんて未来はあまり望みたくないものです。

■AI搭載ソフトで働き方改革⇒斬新なファッションデザインで自己表現

 今年は、AI(人口知能)技術の進歩と普及スピードに目を見張った年でもありました。人類最強棋士相手に3連勝した米Googleの囲碁AI「アルファ碁」、日本でもドワンゴ主催の電王戦で佐藤名人がPONANZAに破れ、AIの技術躍進を印象付けました。

 スマートスピーカーも、Amazon Echoの他にGoogle HomeやApple Home Pod等が発売。参入企業も増え、いよいよ本格的な普及が始まるかもしれません。

 こうした背景の影響により、これからはAI搭載ソフトの開発がますます進むでしょう。

 すると、会社の事務方と呼ばれる業務からメールの受け応えや交渉、1人が同時にいくつかのAIソフトをランニングさせてそれを管理、監督するのが主たる人間の業務になるかもしれません。

 当然、オフィスに人が張り付いている必要はなく、ウェアブルで操作可能だから時間の使い方が変わるでしょう。ファッションがパーソナライズされるので、自分だけのデザインを楽しむ人も増えるまずで、そうしたやり取りの面倒臭い人は自分のボディデータを、外部のソフト制作会社に渡して、デザイン提案を受けて洋服調達をするようになるかもしれません。

進化ばかりでないのが、難しいところ

 さぁ、ここまで10年後の近未来を予測してみましたが、いかがでしたか。さぞや夢物語に思えたことでしょう。しかし、世の中の歩みとは何も進歩ばかりではありません。

 それは、もう一方では文化的な「雑食化」が進んでいるからです。

 かつて「目利き」と自称していた人々が選り好みをしなくなりました。そうした人たちはオペラやクラシック音楽だけにとどまらず、ポップスやヘビメタ、その他あらゆるジャンルに手を出すようになっているわけです。

 デジタルな物に夢中になる一方で本も読む。未来に向けた進化も、必ず揺り戻しながら進んでいくのです。

 こうした流れも加味しながら、これから先、目の前で起こるイノベーションに対応していくことが重要になるでしょう。