欧米ではヴィーガンやグルテンフリーが食のトレンドとして確立している。グルテンフリーは小麦粉を一切口にしないこと。ヴィーガンは肉・魚などの動物性食品だけでなく、卵、乳製品、ハチミツ・ゼラチンなど「動物から得たモノ」も口にしないという考えのライフスタイル。

 徹底した菜食主義を貫くヴィーガンの思想は一言でいうと「人間は動物を搾取することなく生きるべきだ」という考え方で、菜食主義のベジタリアンと区別して完全菜食主義者と言われている。

 ヴィーガンという生き方の根底にあるのは動物愛護の精神で、ここが健康志向から生まれたベジタリアンとの大きな違いだ。

 したがってヴィーガンは食生活だけにとどまらず、衣食住すべてにおいて動物性の素材を使用しない。日本でもファッション業界の一つのトレンドとして取り上げられるようになった毛皮の使用禁止、フェイクファーの使用の流れは、ヴィーガンの考え方の広がりによるものだ。

JPVSヴィーガン推奨マークを取得

 

 欧米のスーパーマーケットではヴィーガンやグルテンフリーの商品が数多く置かれている。ヴィーガンの人が日本にきて困るのは、ヴィーガンが食べられる食品が日本には白いご飯しかないということだ。しかし日本でもよやく完全菜食をうたったヴィーガンレストランが登場してきている。

 ちなみにアメリカでは、ヴィーガンの比率は2009年には1%であったが、13年には2.5%、17年には6%と10年弱で6倍に増えている。日本は2016年において2.6%である。

 有名人ではマドンナ、ブラッド・ピット、トム・クルーズ、アリアナ・グランデなどがヴィーガンとして知られている。アスリートでは1984年ロサンゼルスオリンピックの陸上競技で4つの金メダルを取るなどしたカール・ルイスが有名だ。

 日本の小売業においてもヴィーガンだけでなく、イスラム法上で許される食材や料理であるハラルなどの需要も今後増加が見込まれるなかで、食の多様化を見越してファミリーマートがいち早く製品化した意義は大きい。

 ファミリーマートの「ベジバーグ丼」は大豆ミートを使用することで肉を一切使用しないハンバーグ丼として、東京都のファミリーマート2400店で、2020年3月17日(火)から発売された。価格は本体462円、税込498円である。

「ベジバーグ丼」は1993年設立、2001年にNPO法人の認証を受けた我が国最古最大のベジタリアン市民団体の日本ベジタリアン協会から、英国ベジタリアン協会の認証に倣った、原料に一切の動物性食品とハチミツを含まず、製造工程で厳重配慮を行った食品に供与されるJPVSヴィーガン推奨マークを得ている。

「ベジバーグ丼」を実食した!

 

 今回の実食の目玉は大豆ミートで作られたハンバーグの実力である。大豆ミートはコレステロールフリー、圧倒的な低脂質なのに肉と変わらない高たんぱく質。しかも食物繊維やミネラルが豊富な大豆からできているので、100gあたりキャベツ約3個分の食物繊維、おから5倍の大豆イソフラボン、ビタミンンBや鉄分も豊富に含まれているという。

 お肉とのカロリー比較ではしょうが焼き1人前(100g)でお肉に比べてカロリーは40%という低カロリー。

 当然、「べジバーグ丼」のカロリーは健康にやさしい538キロカロリーである。容器はハンバーグや野菜が乗った上段のプレート状の容器と下段のどんぶり状のご飯の容器の2段重ねで、分離するとおかずの皿とごはんの椀のように分かれる形になる。

 ハンバーグには付け合わせとしてニンジンの甘煮や焼いたカボチャ、赤ピーマン、ジャガイモ、コーン、グリンピースが添えられている。見た目も彩がいい。

 ソースは小麦粉を植物性油脂で焼き上げ、コクのある味に仕上がっている。トマト、玉ねぎ、にんじんなどの野菜のうまみが生かされた深みのある味となっている。

 さて、本題の大豆ミートのハンバーグの味だが、実食してみての感想は、これが大豆ミートで作ったハンバーグと言われなければ、肉を使用したハンバーグと見た目も、触感も、味も区別がつかないほどの出来上がりということだ。これでカロリーも低く、栄養もたっぷりで健康に良いとなれば、ヴィーガンでなくても食べる価値は大いにある。たまには健康を気遣ってヴィーガン食にしてはいかがだろうか。

 ハンバーグの製法の工夫としては、大きさや形の違う大豆ミートを組み合わせ、ローストオニオンの香りでハンバーグの触感やジュシー感や香りを再現しているという。