ハローデイ ブランチ博多パピヨンガーデン店。ブランチ博多パピヨンガーデンには、ケーズデンキ、セカンドストリート(古着)、マツモトキヨシなどが入居する。

 3月13日、ハローデイはブランチ博多パピヨンガーデン店をオープンした。「ブランチ」は、大和リースが展開するSC(商業施設)ブランド。同日リニューアルオープンしたNSC(近隣型商業施設)「ブランチ博多パピヨンガーデン」の核テナントに位置付けられる。郊外出店が多いハローデイにあって、同店は数少ない都心立地の出店である。

 約4万4000㎡の敷地(SC全体)は、JT九州の工場跡地。2019年春先までは、SC「パピヨンプラザ」として営業していた。今回、パピヨンガーデンとしてリニューアルするに当たり、デベロッパーの大和リースは核テナントをマックスバリュからハローデイと切り替えた。周囲にイオングループのSCが多数展開される環境下、差別化の効果を期待したものと推測される。

JR博多から一駅、若い単身者の多い住宅地

 立地は九州の玄関ともいえる、JR博多駅から北へ1km弱のところ。最も近いのは福岡市地下鉄の千代県庁口駅だが、JR吉塚駅と同じく博多駅も利用可能である。自動車でのアクセスに注目すると、県道607号と同550号に面しており、高速環状線も店の南を走る。

 周囲は、福岡県庁・福岡県警本部、九大病院・市民病院など公共施設や事業所が集中。ただし純然たるオフィス立地とは言い難く、中低層の集合住宅が軒を連ねる。一次・二次商圏とも、世帯数に比べて人口は少なく、夜間人口は昼間人口の半分にすぎない。世帯構成は平均1.5人、1人世帯が全体の7割を占め、うち20歳代が2割を占める。これを反映して5年以内に住民の5割近くが入れ替わるほど、住民の居住期間が短い。

3部門持ち寄りの惣菜、1人対応のフードコート

 ブランチ博多ガーデン店のコンセプトは「食のオアシス空間」「フード・ボタニカル・ガーデン」を掲げる。SM(スーパーマーケット)を「様々な食材を集めた“食物園”」として打ち出し、店内装飾も植物園をイメージさせるほどの徹底ぶりである。

オアシス、植物園をイメージさせる内装。入口入ってすぐの青果コーナーでは旬のあまおうを打ち出している。

 品揃えのキーワードは、「適量」「簡便」「即食」、これらは昨今の社会的ニーズ、既述の1人世帯比率の高い立地特性を反映したものだ。これらに、同社が重視し強みとも言える「提案」「こだわり」も加わる。

鮮魚は福岡の市場から毎朝入荷。魚種は豊富で九州各県の魚が並ぶ。
頭や尾などお造りを生かすために、立体感のあるカバーを使う(右)。

 精肉売場では、熟成肉に挑戦。外食では定着した感もあるが、SMではまだまだ珍しい。

精肉売場の熟成肉コーナー。SMでは珍しく、少量の展開でも強いリピーターを獲得できることを期待しいている。

 惣菜売場「旬惣庵」では、肉と魚のこだわり惣菜を展開。新たなチャレンジとして、デリカ・精肉・水産の3部門が、商品を持ち寄り、本格料理の惣菜も提案する。

買物の利便性を考え、惣菜部門のすし(右)と鮮魚部門のすし(左)を同じコーナーで展開。ただし、前者は巻き物のみ。
3部門の食材で構成された惣菜メニューの例「アクアパッツァ」。他にぶり大根なども展開。
他社が苦戦するベーカリー部門も好調。「そのまま生食」は、トーストせずに食べることを勧める同社オリジナルの自信作。

 グロサリー売場では、「随想庵」の提案性が高い。日本全国、世界各国から集めた菓子や加工食品のこだわり商品を展開するコーナーで、ギフト需要にも対応する。

 サービス面では、コンパクトながらフードコートを設けた。注目すべきは、そこに小上がりとパーソナルスペースが設置されていること。前者は子供にも対応すべく、テーブルも備えている。後者は駅構内のシェアオフィスのような個室でないが、くつろぐのに十分な静寂が保たれている。

 
フードコート内の小上がりとパーソナルスペース。後者は、駅構内のシェアオフィスを彷彿させるが、中は集中できるほど静寂が保たれている。

 今回博多区に初出店したことで、新たに都市住民の嗜好や買物にも対応することになる。さまざまな立地への対応を積み重ねることで、「ご来店いただいたお客さまを幸せにする」(加治敬通社長)店作りに一層磨きがかかるだろう。

  • ハローデイ ブランチ博多パピヨンガーデン店
  • 所在地/福岡県福岡市博多区千代1-2-1
  • 売場面積1320㎡
  • 営業時間/10:00~22;00(火曜、土曜は9:00開店)
  • 年商目標/非公表
  • 駐車場台数/685台(SC共用)
  • 駐輪場台数/281台(SC共用)

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