3層の総合型の店を2層に建て替え。周辺にはマンション開発も進む。隣の敷地には439戸が入るマンションが建設中。

 イオンリテールはイオンスタイル戸塚を3月10日にソフトオープン、13日にグランドオープンさせた。1972年にダイエー戸塚店としてオープンし、その後イオン戸塚店となっていた店を約2年閉店し、建て替えリニューアルしたもの。

 建物は2層で直営売場面積は4230㎡(約1280坪)。直営売場は1階が食品、2階が医薬品、調剤薬局を含むヘルス&ビューティと一部ホームファッション、インナーに絞った衣料品となる。また、テナントとして1階にクリーニング、宝くじ、美容室、2階にダイソー、スポーツクラブ、歯科、カフェなど、日常使いの店が入ることで、全体としてネイバーフッドショッピングセンターの機能を有している。

 北東方面に約3㎞の東戸塚駅前には、総合型で約1800坪のキッズリパブリックを擁し、西武東戸塚S.C.の2核を形成するイオンスタイル東戸塚があることから、同店とのすみ分けも意識された。

来店頻度を週3回から週4回に、1回増やす

 商圏は半径2km圏の約4万9000世帯、約11万2000人をメインターゲットとする。JR線戸塚駅から徒歩約15分に立地し、周辺にはマンション開発も進み、今後も30~40代ファミリーの増加が見込まれる。世代別の構成比でも30~40代が多く、共働き世帯も全国平均よりも多いエリアだという。

 また、近隣の半径500m圏内には、ブリヂストンの工場や社宅が立地する一方で、飲食店やコンビニが少ない。そのため、イオンリテールとしても昼食などの需要が高いエリアと考え、惣菜売場の面積を旧店の2倍に拡大。商品面の充実と併せ、特に強化が図られた。

 これまでのイオンスタイル同様、店内製造を含む惣菜を持ち帰るだけでなく、店内にある約80席のイートインで食べることができる「ここdeデリ」を展開。注文を受けてから1食ずつ調理するバイオーダー方式のショップとして、ステーキの「ガブリングステーキ」、海鮮丼の「魚魚彩(ととさい)」を設け、出来たての料理を提供する。これらはテイクアウトメニューも提供するなど、多様な需要に対応する。

 川崎 聡店長は「コンセプトは『楽しく、便利で、快適に、いつでも立ち寄れる私のお店』。日常使いの店として、これまで週3回来ていただいていたお客さまに週4回来ていただきたいというコンセプトでお店をつくったため、買い回り頻度の高いものに集約した」と言う。

 旧店は、売場が3層の総合型の店だったが、今回、直営は1階の食品と2階の非食品のそれぞれ約600坪に特化。「“普段使いの”ワンストップショッピング」を提供する。特に食品は強化され、アイテム数では約1.3倍に拡充した。

お客が商品をスキャンする「レジゴー」を3月下旬から導入

 チェックアウトでは3月下旬の開始予定で、貸し出したスマートフォンでお客自身が商品をスキャンし、店内設置の専用端末機で支払いをする「レジゴー」を神奈川県のイオンの店舗で初導入。「レジに並ばない」「レジ待ち時間なし」によるチェックアウトを実現する。

 また、「おうちでイオン イオンネットスーパー」を5月中旬から開始する予定の他、イオンの4つのEC(電子商取引)サイト「キッズリパブリックオンライン」「イオンスタイルファッション」「イオンスタイルホーム」「グラムビューティークウェブストア」からの買物の「店舗受取りサービス」も展開。さらに、店舗で買った商品を自宅などまで届ける宅配サービス「イオンの即日便」も4月上旬から開始予定。

 こうして見ると、惣菜にしてもその他物販にしても、店内、店外を問わず、そのときの需要に応じて注文、受け取り、消費が可能になるような仕掛けができていると分かる。リアル店舗がその存在意義を再度問われる昨今だが、イオンリテールではその資産を生かしたネットとの融合が着実に進化していることを実感できる。