私の仕事はチェーン経営のコンサルタントですが、指導内容は現場の小さなことから、数億円規模の業務改善と多岐に渡っています。

 私のところにお見えになる経営者の方からは、さまざまな質問や相談を受けます。膝を突き合わせて、社長と相対でお話しを伺うこともありますし、時には、経営企画室や運営部、人事部、商品部などの幹部がお見えになり、「会社を変革させるにはどうすればいいのでしょうか?」という経営会議さながらのパターンもあります(自由な形で相談をお受けしています)。

 こうした相談には共通性があり、そこからも今、チェーン各社が何を求めているのかを垣間見ることができます。

最近、「業革に挫折した企業」が増えている

 今まで前年実績をクリアしてきた企業が、今年になって軒並み、前年比割れを起こし、危機感を覚えて、弊社セミナーや私のところに相談にいらっしゃいます。そこで、異口同音におっしゃるのが、『業務改革にチャレンジして挫折している』ということです。

 例えば、

「業務改善チームを発足させたが 機能せず解消してしまった」

「自動発注やLSPを入れたものの、うまく使えず、コストが下がらない」

「人時について以前勉強して、やっているが生産性が上がらない」

「先代からの付き合いで、チェーン経営の研修を受け続けているが、実績が上がらない」などですが、

 ここで少し考えていただきたいのですが、どうして、このような問題が起こるのかということです。

一度、全てをゼロベースで考えることが大切

 業務改革を成功させるためには、企業変革として根底から変えていくやり方と手順があります。ここを変えずに、新組織を作ったり、システム投資をしたり、店長研修をやったりしても、利益が増えないばかりか、マイナスになるというのは、むしろ当然の結果です。

 利益を生み出す導線設計がなければ、結果は変わりません。そのためには、いったん全てをゼロ起点にし、組み立てていくことが必要です。そうすれば、結果はおのずと変わってきます。

 例えば、予算編成一つとっても、来年度予算は経営企画室が前年をベースに大枠を決め、それを各主管部門と協議をするのが、ごく一般的なやり方だと思います。

 ところが「変革できるチェーン企業」というのは、昨年がいくらだったので今年はいくらが妥当という議論は全くやりません。つまり、前年値実績を予算設定する際に全く考えないのです。