新型コロナウイルスの感染者は日ごとに増え230人、死者も5人になりました(2月29日12時)。

 今回は、感染者67人、死者3人となり、早めにウイルス対策が始まった北海道の実情をレポートします。

 2月26日、北海道 鈴木直道知事が緊急会見で行った「道内の小中高等学校に対する休校」要請が発端となり、27日には安倍晋三内閣総理大臣から「全国の小中高の臨時休校」の要請がありました。

 さらに28日には北海道知事より「緊急事態宣言」が発せられ、道民に対して週末の外出は自粛するように追加要請がありました。道内の老舗百貨店の「丸井今井」はじめ、三越伊勢丹の道内3店は3月1日に、食品フロアを除いて臨時休業することを発表し、札幌市内の動物園はじめ、商業施設や観光施設でも同様な対応が発表されました。

27~29日は年末並みの混雑ぶりに

 2月26日の「道内の小中高等学校に対する休校要請」後、スーパーマーケット、生協は大混雑となりました。

 続く27日から29日までは年末並みの混雑ぶりで、結果として3月1日の午前中まで混雑が続きました。

 まさに「新型コロナ特需」となったわけです。冬のこの時期の天候は晴れと降雪が順番にくるのですが、今年は大きく悪天候になることもなく、休校要請で家庭内待機することになった子供や家族が食品や日用品をまとめ買いするのに適した天候になったようです。

紙類などに加え、ストックできるものも売れている

 北海道でもデマの影響からか、どこのお店でもトイレットペーパーは即品切れしていました。マスクと殺菌用品は言うまでもありません。食品では、お米、カップ麺、袋入り即席麺、牛乳やパンなどの主食となる食品に加え、野菜は根菜類、畜産物は豚肉や鶏肉、水産物では干物類、加工食品ではレトルト食品(カレー、パスタソース)、レンジ対応米飯類、冷凍食品(惣菜や米飯)などストックしておける食品の売れ行きが好調でした。

 つまり、春休みに入って売れ始める食品が突然、短期間に売れたことになります。

店舗運営では地震後の経験が今回も活きた

 北海道のスーパーマーケットや生協で働く方たちの多くは、約1年半前に北海道胆振東部地震を経験しています。ある店長は、その時に停電が続く中、お店を開けて営業し続けた経験が、こうした緊急事態の時でも冷静に対応できる抵抗力を養ったと仰っていました。

 お客さまは開店と同時に一斉に入店されたため、売場は大混乱していましたし、お店の社員もフルに出勤できていなかったそうですが、トラブルは起こっていないようです。

健康被害が報道されると売れる4つの食品

 インフルエンザをはじめ、健康被害が拡大すると売れる商品があります。それらに共通するのは多くのお客さまがその食品の健康効果を知識として知っていること。

 新型コロナウイルス対策では自身の抵抗力を落とさないことが指摘されているので、次のような商品になります。

 

①緑茶(カテキン):特に業界ナンバーワンのI社の緑茶と濃茶は売れます。

②ヨーグルト(乳酸菌):M社のR-1ヨーグルトは特に売れます

③ビタミンAとCを含んだ食品:果実や果汁飲料、特に業界ナンバーワンのK社の野菜生活は売れます。

④納豆(ナットウキナーゼ):普段の単品売上実績の高い商品が売れます。

新たに生まれる「給食用食材の余剰の問題」

 今後、北海道で起こっていることと同様のことが、他府県でも起こるかもしれません。

 その一方で、小中高等学校への休校要請によって学校給食は中止になることで、給食用の食材は余剰になってしまします。特に懸念されるのが牛乳の原料となる生乳の消費。酪農王国でもある北海道は、新たに大きな課題を抱えることになるわけです。生産者と小売業と消費者が一致団結して今回の非常事態を乗り切ってほしいと思います。