SM改革、GMS改革、デジタル改革に特に注力する

 これが概論なんですけども、それぞれの事業については、この3つ(①SM改革、②GMS改革、③デジタル改革)に絞って、その他についてももちろん、たくさんあるんですが、とりあえず、この3つについて今日はお話をしたいと思います。

 

 SMなんですけど、SMの改革をやるときに、SMに限らずですが、とりわけ、この食を取り巻く環境というのが、非常に大きく、今、変わっておるわけです。

「消費者の変化」「SPA化」「デジタル化」と全部かぶってまいります。消費者の変化の中にはもちろん、高齢化だとか、これまでいろいろと話をしてきた、あるいは退職後の人生の消費生活を考えなければいけないなど、いろいろなことがおりますが、これは当然、皆さんご存知なので、簡単に申し上げたいと思います。

NBの需要はこれから急速にしぼんでいくだろう

 そういったことから低価格志向、SPA化とかありますけど、脱NBと言いますか、NBの需要はこれから急速にしぼんでいくだろうと見ております。現実に今、先々週ですか、CGF(The Consumer Goods Forum)の役員会に出たんですけど、その役員会ではメーカーサイド、小売りサイドの両方が来るわけですけど、小売りサイドはいわゆる「アマゾンエフェクト」というよりは「アマゾンショック」というんですかね、「アマゾンヒステリー」みたいな、これにどう対応するのかといった話だったのに対して、メーカーサイドの方はですね。グローバルメーカー、消費財のメーカーは全部、元気がないわけです。

 これはどんどん、欧米では、ローカル、ナチュラル、オーガニック、トラディショナルといったことが進んでいく中で、NB離れが止まらないというのが現状で、これはもう日本にも、部分的にどんどん来ているということですが、これからSMが変わっていかなきゃいけない方向と相まってですね、これがさらに加速されて、これからいくんだろうと思っております。

 デジタル化の方は、労働不足の面、あるいは生産性の引き上げの面からいっても、当然なわけですが、アクセスポイントの問題としてもですね、それに食品が巻き込まれるというわけであります。

イオンの食品事業を再定義したい

 まあ、そういったことからも当然にですね。食品のフォーマットを含めて、事業内容が大幅に変わっていかなきゃ、いけませんが。それらを実現しようと思ったときに、われわれとしてはこのイオンの食品事業を再定義をしたいと考えております。

 

 地域の発展などいろいろなことを考えたときに、例えば、北海道であれば、マックスバリュ北海道とイオン北海道の食品は一体となってやっていかなければいけないわけなんです。これが一体となってもですね、現状でいうと2300億円くらいしかなくて、これだとまだまだアークスさんには勝てないという状況ではないかなと思いますが、それぞれの地域で、圧倒的なシェアと拠点数を、これからとっていくということは非常に重要なことです。

 東北であれば、食品にかんしてはイオンリテールの東北カンパニーを切り離して、マックスバリュ東北とどういうふうになっていくのかということを主に考えていかなければならない時代であります。

 こういうことを通じて、イオンのSM事業の改革、イオンリテール、GMSの改革。この両方を同時に行っていかなければならないのだと思っております。

もう一度、地方に新しい時代が来る

 地方もですね。われわれとしてはもう一度、地方に新しい時代が来ると思っておりますが、現状でも全くドラッグ(ストア)とコンビニ以外、攻め切れていない市場というのは非常に多くあります。

 どうしても今、都市部の方、非常に密度の濃い市場に焦点があたっておりますけども、今後は「疎のマーケット」にかんしてですね。ネットと小型店の両方で攻めていき、地域ごとに筋肉質の規模間のある、いくつかの企業による集合体というふうに、相当数、企業数を絞り込んでいきたいと思います。

 

 一番大きいのは垂直的なSPA化で、今後、積極的なMAもどんどん増えるのではないかと思います。

 例えば、「店舗」では素材、半調理、即食、外食、宅食のどれを見ても、ほとんどNBなしの世界だというふうに思っております。

ネットによる価格破壊がどんどん進んでいく

 低価格化はネットによる価格引き下げはまだ日本では、顕在化していないと思いますが、あるいは顕在化していても限られた商品分野だと思いますが、今後、これがどんな商品分野でもネットによる価格破壊が、どんどん進むんだと思います。

 高齢化の進展、あるいは消費以外の支出はどんどん増えるわけで、一層の節約消費が求められていくわけなんです。

グループに散らばっているディスカウント事業を一本化

 実は今、イオンのディスカウント事業というのは、「ザ・ビッグ」という名前で、SMの各社がやっている分とイオンビッグ株式会社がやっている分と合わせると、売上げが4000億円になる。これを本当に統合しないといけない時期にまいりました。

 今、日本のディスカウント事業というのは、ドラッグストアが代替えしている部分、ドン・キホーテさんや西友さんのような企業と、欧米のディスカウントとは違うけれども、実質、ディスカウントを進められているところがたくさんありますが、われわれとしては、ここで何とか、2020年までに1兆円になれるように、ここに本格的な投資をしていく。そのために、現状のイオンのグループに散らばっているディスカウント事業というものを、一本化していきたい。