これまでの延長で何かできることということは全くあり得ない

 今日は2020年に向かってということで、イオングループの中で過去1年半ほど、議論をしてきたことを簡単に取りまとめて、少し皆さんにお話しできればと思います。

 イオンはもちろん、もう私も非常に長いですし、この近年の環境変化は非常に大きなものがある。そして、過去10年、イオンは非常に大規模なグループになってまいりまして、そのようなところから、これからの成長をどのように確保していくのかという議論をしてまいりました。

 そういうところから、従前のようなですね。過去の実績をベースにあまり変わらない数字を出していくか。もしくは、あまりできるかできないか考えずに、気前のいい数字を出してくるか。どっちかだったんですが、そうしたことをそろそろやめようと。

 環境与件も非常に変わっている中で、これまでの延長で何かできるということは全くあり得ないし、また、それだけ環境が変わるということは、あまり能天気な未来図を描けるというわけでもない。

 そして自分たちが挑戦して、実現していく。そして、何年か後に、それはどこにいるんだということを考えて、それが社員にとっても意味のあることなのか、意味のある新しい水準を出して、みんなで考えていく。それが完璧にできたわけではありませんが、そして、これはまだ続いていますけれども、現時点でのお話をさせていただければというふうにしております。

4つのシフト「リージョナル」「デジタル」「アジア」「投資」

 最初に考えるとですね。先ほど申し上げたことも含めて、新しいこれからの環境にふさわしい、あるいはその戦略をとっていくにふさわしいグループの形を、相当程度変えないとだめだというのは、当然のことだと思います。

 その中でいくつかのシフトを考えていきます。

 シフトというのは、完全にそっちに移ってしまうイメージなんですけど、それがいくつかありますが、1つは地域なんですけども。その地域が等しくですね、市町村といった単位ではなく、もう少し大きな地域というものをベースにして、かつ、それは全国ベースではないというような、「リージョナル」なベースで企業活動をしていくべき事業が非常に多いのではないか。それは、このグループの規模からすると大半になってしまうスーパーマーケット(SM)とGMSが、それにあたります。

 

 SMもGMSもそれぞれが、相当程度、環境を考えると、変わっていかなきゃいけないわけですけども、それは後ほど申し上げるとして、ベースとしてリージョナルにしていく必要があるのではないかというのがあります。

 2つ目が当然ながら、デジタルであります。デジタルも今、残念ながら、たぶん、2017年でも(グループ売上比率は)1.何%しかないでしょう。それを急速に持ち上げていかなければいけないと考えております。

営業利益の1/4を国外で作り出したい

 

 その次がアジア。これもだいたい、目途が付きました。非常に投資が先行していったわけですけど、この17年度は何とか、中国事業の黒字化が見えてまいりました。そして、もちろん、ベトナムやカンボジアも好調に推移をしております。そのようなことで、おおよそ営業利益の1/4くらいを国外で作り出したいというふうに考えております。

 いろいろな見方が変わってまいりますので、投資というものが、単純な店舗投資というところから相当程度、移していかなければいけないと考えております。

 

 もちろん、原資の問題もありますけども、とりあえず、ITだとか、デジタル、物流、その他、これは後で、SMの改革で申し上げようと思いますが、事業構造そのものが大きく変わってまいりますので、店舗以外への投資というものが、相当程度、大きくなる。

 最初の3年間はこんなもん(編集部注・5000億円)ですが、その次の3年間はこれのおそらく倍以上の投資が、こういった分野に必要になると思っております。