東京・渋谷の宮下公園を整備し6月に開業するミヤシタパーク(赤い線の部分)。三井不動産が渋谷区と組んで、公園と駐車場という従来の都市機能に商業施設とホテル(写真奥の18階建ての建物)を融合させる。

 2020年に新規開業する商業施設は、施設数では前年と同程度のようだが、東京五輪・パラリンピックの開催もあり、開発地は東京に集中。都市部における複合開発が中心になる。郊外立地の広域型ショッピングセンター(SC)は少なく、規模も比較的小ぶりの物件が多くなりそうだ。

都心臨海部で続々と開発、三井不動産は全国で4施設

 日本ショッピングセンター協会の調べによると、20年に開業が予定されているSCなどの商業施設は40施設。19年の開業実績(46施設)より6施設少ない。

 

 店舗面積が1万㎡を上回るのは17施設と前年より6施設減る。店舗面積が3万㎡を上回るのは、4月に開業するイーアス沖縄豊崎(沖縄県)、住友不動産 ショッピングシティ 有明ガーデン(東京都)、秋にオープンする予定のイオンタウンふじみ野(埼玉県)、イオンモール上尾(埼玉県)、ららぽーと愛知東郷町(愛知県)、11月に開くアリオ松原(大阪府)の6施設で前年と同数だ。

 都道府県別に見ると東京都が12カ所と全体の3割を占める。臨海部では4月にテナント約200店を集結する住友不動産 ショッピングシティ 有明ガーデンが開業。敷地内にイベントホールやスポーツエンターテインメント施設、劇場、ホテルを配する大型複合開発になる。オフィスやホテルも入る三井不動産の豊洲ベイサイドクロスタワー、JR東日本系の駅ビル・アトレが手掛ける初の駅外施設、アトレ竹芝も同時期にオープンする。

 東京・原宿駅前にはNTT都市開発が賃貸レジデンスと複合したウィズハラジュクを4月に開業。イケアの初の東京都心型店舗やユニクロの新タイプの大型店などが入居する。

 大和ハウス工業は沖縄のビーチリゾート、美らSUNビーチ前に広域型SCのイーアス沖縄豊崎を4月下旬にオープンする。映像や空間演出によるエンターテインメント型水族館をはじめ、ロフト、H&M、イオンスタイルなど155店が出店。運営はグループの大和情報サービスが担当し、近くの沖縄アウトレットモールあしびなーと一体運営する。

 20年は三井不動産が手掛けるSCが比較的多く、協会のリストにないものも含め4施設に上る。6月に東京・渋谷に開くミヤシタパーク(宮下公園)、7月に完成する久屋大通公園という2つの公園プロジェクトがいよいよ始動する。さらに先述の豊洲ベイサイドクロスタワー、秋には広域型SCのららぽーと愛知東郷町が開業する。

 19年に広域型SCを開かなかったイオンモールは、秋にコミュニティ型SCに近いコンパクトなイオンモール上尾を開業。協会のリストにはないが、冬にイオンモール利府 新棟(宮城県)を既存棟の近くに新規開業する。グループのイオンタウンやイオンリテールなども出店予定がある。

 セブン&アイも11月に広域型SCであるアリオ松原を開く。

 ルミネがニュウマン2号店を開く5月のJR横浜タワーやパルコが出店する秋の大丸心斎橋店北館など都市部で話題の開発が続く。

 

 
 
 

※本記事は『販売革新』2020年2月号に掲載されたものです。内容は取材当時のものです。

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