五輪は消費マインドを上向かせるチャンス!

 しかし、2020年には「弾む(高揚する)」の最大級のイベント、『トキ消費』が控えている。「東京オリンピック・パラリンピック」(以下、五輪)だ。

 私もその一人だが五輪を楽しみにしている人は多いと思うし、この五輪で弾んだ気持ちが消費マインドにもプラスの変化をもたらすのではないかと期待している。

 これからご紹介する調査結果によると、五輪の楽しみ方は年代によって変わることが分かっている。となれば五輪をマインド上昇の契機とするなら、誰に向けての施策なのか。つまり、ターゲティングが重要になる。

 ターゲティングをするにはその対象をありありと浮かび上がらせ、その人の気持ちになって考えてみるのがよい。ここでは50代男性の例を取り上げたい。

 インテージが2017年に行った自主企画『2020年、生活者が楽しみにしているコト』をテーマに実施したデ・サインリサーチ、その中でPAC-i(PAC分析の応用解析ツール)により、期待構造を描き出した『マインドディスカバリーマップ』を見ていただきたい。

 この調査は「2020年に楽しみにしていること」を通じて男女の年代よる違いを明らかにしたものだが、その中で「五輪」は全ての年代で登場していた。

図表⑥ 2020年楽しみにしているコト-50代男性-

 

図表⑦ 表舞台に立つ「自分をつくる」軸

 

 50代の男性たちはどのようにオリンピックの意味を捉え、楽しみにしているのか。このマップから明らかになるのは、彼らはまるで“オリンピックに出ようとしている”かのような、“選手モード”の気持ちがあるということだった。

 50代男性のマインドディスカバリーマップの中央付近には健康、があり、その先にゴルフ、ウオーキング、スポーツ、ダイエット、さらに先にはオリンピック、ジムが表出し、その延長に金メダルと続いている。自分の足元から金メダルまでが地続きになっているわけだ。

 図表⑦が示す通り、20代男女がオリンピックを映画やテレビで視聴する“コンテンツ”として捉えていたのと対照的に、50代男性のマップ上では、映画、映画鑑賞が、オリンピックと真逆のポジションにあることからも、視聴者としての意識は薄いことがうかがえる。このことから、おそらく、東京オリンピックを機にジムに通うなど、スポーツを始める50代男性が増えるのではないかと考えられる。

 自分なりの試合や戦場に立ち、視聴者や応援者ではなく、自分が“選手として”フィールドで活躍する、そして、できれば“自分史上の金メダルまで取りたい”と期待し投影することが、50代男性にとってのオリンピックの楽しみ方といえる。社内で何人かの50代男性にこの結果を見せたが共感が得られた。本稿を読まれている50代の方々はいかがだろうか?

 人生100年時代における50代は折り返し地点、熱くメラメラと燃える秘めたる炎が感じられただろうか。