早いもので今年も年の瀬。2019年を振り返るとどんなことが思い出されるだろうか。ビジネスにおいては「消費税増税」対応が浮かんできた方も多くおられただろう。特に今回の消費税増税では、軽減税率の導入によるシステム改修や店頭対応に加え、キャッシュレス決済への対応と、混乱なく買物をしていただく環境を整えるだけでも苦労が多かったのではないだろうか。

 ただ、その苦労のかいもあって、前回(2014年)ほどの駆け込みは見られず、その分、反動も小さかったとする見方が多く見られたが、これからご紹介するデータでもそのような結果であった。

 今回はこの消費税増税による駆け込みとその反動について改めて数字で確認し、その上で前回の増税後に長らく消費が冷え込んだ一因とされる「消費マインド」の現状とその対策について考えてみたい。

前回の増税ほどではなかった「駆け込みと反動減」

 インテージが提供する全国5万人からなる消費者パネル SCIデータ(以降、SCI)を用い、今回の分析対象カテゴリーは次の通りとした。

図表① 対象カテゴリー一覧

 増税前後の購買状況を週次の前年比で確認した。前回(2014年)の同様の数値を重ねて比較すると、今回は駆け込み需要の立ち上がり遅く、一度も前回を上回ることなく推移。ピーク時は前回が+38.6%なのに対して、今回は+30.0%にとどまった。つまり、増税後の反動減も、落ち込みも緩やかだったことが分かる。

図表② 増税前後の購買状況比較

図表③ 2019年カテゴリー別状況

 

 次にカテゴリー別の状況を見ると軽減税率の適用・非適用の差がはっきりと出る結果となった。

 軽減税率が適用されない化粧品、日用雑貨の駆け込みが大きく、以降も非適用のカテゴリーが続き、一部を除き、軽減税率適用の食品・飲料が一番低くなっている。

 具体的な品目を見ると、化粧品では化粧水、ファンデーション、日用雑貨では台所用洗剤やティッシュペーパーなど、補充型のカテゴリーでこれからも確実に使うと思われるものが上位に挙がっていた。

 一方、食品・飲料では、軽減税率が非適用の料理酒とみりん、アルコール飲料で駆け込みの購入が見られた。