翻って、ではなぜ「コスト構造転換」ではなく「コスト削減」思考になるのか、考えてみよう。その理由もまた実に簡単明瞭である。それはやっているビジネスが「業態」であり、ナショナル・ブランドであり、そのイミテーション廉価版のピービーだからである。それは「差」がつけにくい。差別化が困難である。商売に、店に、品揃えに、商品に、程度の差しかなければ、別の程度の差を求めることになるのは必然である。

 販促すなわち価格の安さの程度、コスト削減の程度、便利さの程度などの「程度の差」でしのぐ以外方法はない。これら全てが、いわゆる「業態チェーン」が自ら選んだ「戦略」なのである。とすれば業態チェーン最大の問題は、彼らがそれを「戦略」だと自覚していないことであろう。

島田陽介先生のメールアドレス:shimad@msb.biglobe.ne.jp

※本稿は島田陽介先生のアドレスにアクセスした方に「今月の提言」の形で送っているものの加筆訂正版です。