東急プラザ渋谷が核施設となる渋谷フクラス。9~16階にはGMOインターネットのグループ第2本社が入居する。

 東急不動産は東京・渋谷駅西口に建設された再開発ビル、渋谷フクラスの地上2階~8階、17~18階に東急プラザ渋谷を12月5日に開業した。

 東急グループが進めている渋谷駅周辺の再開発の一環として旧東急プラザ渋谷を2015年3月に閉館。1階にバスターミナル、上層階にオフィスを併設した地下4階~地上18階の複合ビル、渋谷フクラスを新たに建設し、東急プラザ渋谷が商業施設として入居した。

 ターゲットは「成熟した大人」。50代以上を中心とした40代~60代のシニア層を狙って、彼らの関心が高い食、健康、美、趣味、ライフプランをキーワードにフロアを編成した。

終活サロンなど大人のお悩み解決フロアも

屋上には「セラヴィ」が日本初出店。17階はクラブとカフェ、18階はレストランとスカイバーになっている。11月に開業したばかりの渋谷スクランブルスクエア東館を眺めながら食事が楽しめる。

 17~18階にはシンガポールのリゾートホテル「マリーナベイ・サンズ」にも出店するエンターテインメントレストラン「セラヴィ」が日本初上陸。6、7階は「シブヤグラン食堂」と銘打ち17店で構成する飲食フロアとなっている。

6、7階は「シブヤグラン食堂」と呼ぶ飲食フロア。東急不動産が展開する吹き抜け空間のオールデーダイニング「グランドセッション」では毎週金曜日にDJを開催。アーティストが実演する。

 5階にはソフトバンクロボティクスが初めて手掛けるカフェ「ペッパーパーラー」(162席)が出店。ロボットのペッパー5台が受付で表情を読み取りお客に合ったお薦めのワッフルを選定。店内でも4台が相席をして相手をしてくれる。他にも15分ごとに踊りを見せるロボットや清掃をしてくれるAI(人工知能)自動掃除ロボットが活躍する。

5階の「ペッパーパーラー」の受付にはペッパー君がずらりと並び、お客の表情を読み取ってその時の気分に応じたワッフルをお薦めしてくれる。

 同フロアは「シブヤライフラウンド」と名付け、このカフェを取り囲むように終活サロン、オーダーメード旅行、お直しとリメーク、資産相談、保険など大人世代の悩みを解決してくれるテナント7店が軒を並べている。

5階の「アトリエ・クチュリエール」はイオングループのリフォームスタジオが開発した新業態。50代~70代の大人向けに洋服のサイズ直しから高度な技術を必要とするリメーク、オーダーまでカバーする。

 東急プラザ渋谷の玄関口となる2階には食を中心に日本の暮らしやカルチャーを発信する話題の店を配置した。「ビームスジャパン」は16年に開店した新宿に次ぐ2号店。日本のモノ、コト、ヒトをセレクトショップであるビームスの目線で発信する。全国各地の名品やウエアを中心に日本の物作りなどを紹介。来春にはNTT都市開発が開業する京都の新風館に3号店を開く。

2階の「ビームスジャパン渋谷」。売場面積は27坪。コンセプトは新宿と同じだが、同店では渋谷ならではのストリートカルチャーを強化。海外でもパリやシンガポールなどで期間限定店を展開しており、将来的には海外にも進出したい考えだ。

「アコメヤ トウキョウ」はサザビーリーグが展開する食品・雑貨店で13店目。ご膳スタイルの新業態「アコメヤ食堂」を併設した。営業面積は60坪。本格的な日本食店「アコメヤ厨房」などを含め飲食との複合形態は銀座、神楽坂、丸の内に次いで4店目になる。

「アコメヤ トウキョウ」は米や食品、器、調理道具、ビューティケアの雑貨を展開。併設した「アコメヤ食堂」では定食メニューを羽釜炊きの白ご飯とこだわりの食材を使って提供。ランチは1300~1500円前後。
渋谷フクラス内にオフィスを構えるGMOインターネットグループは2階に無料Wi-Fiや充電スポットを備えた待ち合わせスポット「GMOデジタル・ハチ公」を設けた。

 3階は大人のこだわりや逸品のアイテムを集積。創業227年を迎えた老舗刃物「日本橋 木屋」や京都の絞りの伝統技術を服飾小物に生かした「片山文三郎商店」、横浜元町の50代~60代向けレース専門店「近沢レース店」などが出店する。

3階の「日本橋 木屋」。壁面には包丁刃物がずらりと並び、天然石を薄くカットしたテーブルにはまな板や鍋、すり鉢、たわしなどの道具類が置かれている。

 東急不動産は月替わりのコンセプトストア「111」(いちいちいち)を開設。毎月テーマを設定し、40坪の店内でそのテーマに合わせた4つの店が1カ月間販売する。第1弾としてデザイナーの丸山敬太氏が買い付けた服、食器、和雑貨、絵画など家回りを集めたセレクトショップを12月16日まで展開する。

期間限定スペースの「111」。オーダーメードやカスタマイズ、オリジナルグッズなどの逸品やサービスを扱う店を展開し、職人による実演やワークショップなども開く。

 東急百貨店は来年3月に閉店する東急東横店で扱っている婦人服3ブランド、化粧品3ブランド、服飾雑貨の自主編集売場、イベントスペースを合体した「カズラ」を出店した。東急東横店閉店後も顧客基盤を引き継ぐ役割を担う。同社は4階でもワコールのインナーウエアを中心にスポーツウエアや水着をミックスした「ワコール プラスク」を出店している。

東急百貨店の「カズラ」。売場面積は80坪。婦人服の「セオリーリュクス」「シビラ」「レリアン」、化粧品の「アユーラ」「ドクターシーラボ」「ヒカリミライ/アヤカ」の6ブランドと服飾雑貨平場を複合。

 4階は美と健康をテーマにしたフロア。靴メーカーのアキレスは新業態「アキレスライフスタイルストア」を展開。得意の靴の他、メーカー向けに供給しているベッドマットレスと壁紙も複合し、消費者に直接アピールする。向かいには足形を計測しお客に合った靴を提案する「アシックスウォーキング」がある。「東京ヒアリングケアセンター」は東京・青山に本店を構える補聴器の専門店。併設した防音室で聴覚が測定でき、補聴器の視聴もできる。この他、漢方薬の専門店「ニホンドウ カンポウ ブティック」、ロート製薬の健康ソリューションサロン「ロートクオリティエイジングサロン」などが配置されている。

4階「アキレスライフスタイルストア」。売場面積は25坪。85%を占める靴はレザーシューズ「アキレス・ソルボ」やランニングシューズ「メディフォーム」を展開。その片隅でベッドマットレス「フレアブル サーモフェーズ」やオリジナルの壁紙もコーナーで展開。
補聴器専門店の「東京ヒアリングケアセンター」。売場面積は10坪。オープンスペースで入店しやすい売場を意識した。
  • 東急プラザ渋谷
  • 所在地/東京都渋谷区道玄坂1-2-3
  • 敷地面積/約3336㎡(渋谷フクラス)
  • 延べ床面積/約5万8970㎡(同)
  • 総店舗面積/約8265㎡(東急プラザ渋谷)
  • 階層/地上2階~8階、17~18階
  • 店舗数/69店
  • 営業時間/物販・サービス10時~21時、飲食11時~23時、17階屋上テラス11時~23時。※一部店舗は異なる
  • 年間来館者目標/500万~600万人
  • 開店日/2019年12月5日
  • デベロッパー/東急不動産
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