「人の印象の専門家」の吉武利恵です。今回はイメージコンサルタントがコンサルティングを行う際のスキルの一つをご紹介します。

 それはイメージコンサルタントが個人コンサルを行う際に「錯視」を利用して行う補正アドバイス。外見の印象で特に影響力が大きいのが顔周りですが、ここでは主に顔型を理想の「卵型」に近づけるアドバイスをします。

図1 卵型男女 【イラスト】あきのはるの

 顔の輪郭にはいろいろな種類がありますよね。代表的な顔型は丸顔、面長、ベース顔、下膨れの三角、顎が尖がった逆三角形などでしょう。

ネックラインで顔の印象が変わる!

 コンサルの際には、その方の顔の輪郭やパーツの配置、顔と肩幅の関係、首の長さや太さ、耳の位置やサイズ、形、髪型や髪質、色、職業、オケージョンなど広範囲の要素から分析し、アドバイスを行います。

 その内容はヘアスタイルやネックライン、アイウェアのフレーム、女性ならアクセサリーやメイク、服装など、印象への戦略的なアプローチや今の流行に関わるもの。その中から今回、ご紹介するのは「顔の輪郭」を「ネックライン」で補正するイメージコンサルティングスキルです。

 人は相手の顔を見るとき、ぼんやりと顔の肌色部分を見ています(顔の輪郭の形は明確には見ていないのです)。そうしながら、特徴的な部分は強く印象に残るわけですが、例えば、丸顔は童顔といわれることが多く「かわいい」や「幼い」印象、角ばった顔立ちだと「硬そう」や「強そう」な印象、尖がったシャープな顔立ちだと「きつそう」「厳しそう」などの印象を持ちます。

 このように親からもらった顔型は、その人の性格に関係なく、いろいろな印象をメッセージとして発信しているわけです。内面と外見の印象に距離があると、相手に誤解されることも考えられるので、ここは印象マネジメントで微調整したい領域ですよね。

 ただ、ここでご紹介する「ネックラインの補正」で大きく印象が変わる訳ではありません。相手からすると具体的にどこが変わったか気付かないかもしれませんが、「何だか、いつもと違うね」「今日の服似合うね」など、バランスが良くなったように感じさせることができます。

あなたはどのタイプ?「各顔型の補正法」をご紹介

図2 卵型

 目指す理想の顔型は卵型です。

 そのため、補正の基本は、縦や横が短ければ長く、長ければ短く見せる工夫をすることになります。シャープ過ぎれば優しさをプラスし、丸過ぎればシャープさをプラスして、バランスを整えていきます。では、各顔型の補正法を見てみましょう。

「丸顔」のネックライン補正法

図3 丸顔

●丸顔の特徴と印象

・顔の横幅と縦の長さがほぼ等しい

・輪郭はゴツゴツしてなくて丸い

・かわいい、親しみやすそう、童顔、幼いなどの印象

図4 丸顔とネックライン

●ネックライン補正(左):首は隠さず、すっきりと出してあげましょう。首を長く見せることで、顔を錯視で長く見せます。かっこよさやシャープな印象をプラスしたいなら、直線ラインのVネックがお薦めです。シャツのボタンを外した着こなしも向いています。

●避けたいネックライン(右):首が詰まった衿元や丸首は、より丸顔を強調します(例外として、首が長く細い方であれば着こなせます)。

「ベース顔(四角)」のネックライン補正法

図5 四角

●ベース顔の特徴と印象

・エラが張った角ばった輪郭

・頬や顎の骨格がしっかりしている

・硬い、強い、男性的などの印象

図6 四角とネックライン

●ネックライン補正(左):丸顔と同様に、首を長く見せることで、顔を錯視で長く見せます。男性の場合、男性的な印象を維持したいなら、直線ラインのVネックがお薦めです。

 角ばった男性的な輪郭を中和したい場合は、直線よりもカーブの衿元で優しさをプラスします。男性は詰まり過ぎない丸首、女性は縦長のUネックがお薦めです。素材はパリッとした固いものよりも、柔らかい素材で優しさをプラスできます。

●避けたいネックライン(右):丸顔と同じで、詰まった衿元や丸首は、顔の縦の長さを短く見せてしまいます(例外として、首が長く細い方であれば着こなせます)。

「面長(長方形)」ネックライン補正法

図7 面長

●面長の特徴と印象

・顔の横幅よりも縦がとても長い

・大人っぽい印象

図8 面長とネックライン

●ネックライン補正(左):顔の縦の長さを錯視で短く見せるために、衿元が詰まったネックラインを選びます。ボタンの付いているシャツや上着はボタンを留めます。タートルネックや、スカーフやマフラーをクルクル首に巻きつけても良いですね。

 婦人服では衿ぐりが空いたネックラインのものもあります。その場合は、チョーカーや短いネックレス、スカーフを巻くことで、顔と首を分断するアクセントを入れると補正ができます。

●避けたいネックライン(右):VネックやUネックなど、縦長の衿元はより一層顔が長く見えてしまいます。

「下膨れ(三角形)」ネックライン補正法

図9 三角

●下膨れの特徴と印象

・両頬の下がぽっちゃりしているお多福さんのような輪郭

・頬が垂れ下がるブルドック顔もこちらに入る

・ふくよか、優しいなどの印象

図10 三角とネックライン

●ネックライン補正(左):頬がぽっちゃりしているので、直線ラインを追加してシャープさをプラスするとバランスが良くなります。Vネックや開襟シャツなどがお薦めです。

●避けたいネックライン(右):詰まった衿元や丸首は頬が強調されてしまいます。(例外として、首が長く細い方であれば着こなせます)。

「逆三角顔」のネックライン補正法

図11 逆三角

●逆三角顔の特徴と印象

・顎先が尖っている

・顎のラインがシャープ

・きつそう、厳しそうなどの印象

図12 逆三角顔とネックライン

●ネックライン補正(左):顎のシャープさを錯視で中和させるために、衿元はカーブの丸首がお薦めです。素材はパリッとした固いものよりも、柔らかい素材で優しさをプラスできます。

●避けたいネックライン(右):シャープ過ぎる印象が悩みなら、直線ラインのVネックなどは避ける方が無難です。

 今回は代表的な顔型と輪郭に対するネックライン補正をご紹介しました。ここでご紹介した顔型や輪郭の人が必ず、今回のネックラインを選ばなければならない訳ではありません。丸顔一つとっても、まん丸の人もいれば、何となく丸い人もいるというように、その程度はさまざまです。そして、そのことに悩みのある方もいれば、全く悩んでいない方もいらっしゃると思います。

 もし、顔型や輪郭に悩みを抱えていたり、容姿の印象で内面と違う印象を受け取られて困っていたり、戦略的に印象をセルフブランディングしていきたい方は、ここでご紹介したコンサルティングスキルのエッセンスを、皆さまの普段のスタイリングの参考にしていただけばと思います。

 最後まで、お読みくださいまして、誠にありがとうございました。日々の振る舞い、発言、行動の積み重ねがあなたの印象をつくります。本来のあなたのポテンシャルに近づくために、印象で損しないために、ぜひ印象のセルフマネジメントを一緒に意識し続けていきませんか?