ピースピッキングロボット。トレーからの詰め替え作業を完全自動化。さまざまな商品を高速でつかみ、置くことが可能。AIが学習するので商品の事前登録は不要だ。

 日用品卸大手のPALTACは埼玉県杉戸町に同社最大規模の物流センター「RDC埼玉」を建設した。11月から稼働する。圏央道・幸手インターチェンジから車で8分の好立地で、神奈川を除く1都6県のドラッグストアなど関東一円への配送をカバーする。

 床面積は約4万5000㎡。年間1200億円の商品を出荷する。投資額は土地、建物、設備を合わせ230億円。

 RDCは17カ所目。従来のRDC東京の機能はRDC埼玉に移管する。

 昨年8月に稼働したRDC新潟で、AI(人工知能)やロボットなど最新のテクノロジーと同社独自のノウハウを融合した次世代の物流システム「SPAID」(スペード)を初めて導入したが、RDC埼玉ではこの約5倍の規模で展開。自動化・効率化に向けた機器や仕組みを導入し、人手不足に対応する。

 出荷形態にはケース単位のケース出荷とケースを開けてピース単位で出荷するばら出荷がある。RDC埼玉では このうち作業全体の約7割を占めるばら出荷のためのピッキング作業で、商品が人の手元に流れてきて人は商品を取りに行かないで済む「MUPPS」(マップス)と呼ぶ作業方式を採用。ばら人員効率を従来の2.5倍に高めた。

 建物と設備への初期投資額は約16億円とRDC新潟の約29億円から半減。初期投資効率を約2倍に改善した。

ケースローディングロボット。世界初の3什器(パレット、かご車、カートラック)対応の自動積み付けロボット。自動倉庫からケース積み付けまでを完全自動化した。

 また、最新設備を投入し自動化率を向上。ロボットの活用範囲をばらピッキング、ケースピッキング、ケース積み付け、入庫エリアなどに拡大した。

ケースピッキングロボット。パレット自動倉庫からのケース出庫を完全自動化。さまざまな形状のピッキングが可能で、1時間に700ケースの高速ピッキングを実現。
入庫検品を完全自動化。パレットを検品レーンに載せると、搬送中にケース数と商品の種類を検品してくれるので、荷降ろし作業時間が大幅に減る。
 

 スタートアップ企業3社との協働で次世代型物流機器を開発し、導入した。3社はライトハンド・ロボティクス(トレーからのピック作業を自動化するAIピースピッキングロボット)、MUJIN(ケース出荷の積み付け作業を自動するAIケースローディングロボット)、キョウトロボティクス(パレット自動倉庫からのケース出庫を自動化するAIケースピッキングロボット)。

建物は3層構造。正面左から入庫し、右側面から出庫する。作業員は常時300人。従来方式なら800人必要になる。
  • RDC埼玉
  • 所在地/埼玉県北葛飾郡杉戸町大字屏風200-1
  • 敷地面積/6万6620㎡
  • 建築面積/2万588㎡
  • 延べ床面積/4万5374㎡(うち自動倉庫4600㎡)
  • 年間出荷能力/1200億円
  • 総投資額/約230億円(土地39億円、建物96億円、設備96億円)
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※本記事は『販売革新』2019年11月号に掲載されたものです。内容は取材当時のものです。

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