新しいモノ好きは人間の本能

 道の駅や直売所をご支援する際、鮮度が高そうな野菜を指さし、「これは今朝収穫したものですか?」と聞くと、「もちろん、今朝採ってきたものですよ」と言われます。そんなことを聞かなくても当たり前じゃないか」というニュアンスです。

「“朝採り”と書きましょう」

 というと「いやあ~~、見たら分かるし」「そんな当たり前のこと書かなくても」と言われることもあります。

 その考え方は間違いです。

 お客さまは新しそうだなと感じていても、「新しいですよ」と言ってもらった方が安心してその商品を買うことができるのです。

 奈良のあるイチゴ農家さんが、直売所の自分のコーナーに朝採りイチゴを出荷し、売れ行きがよければ昼過ぎにもう一度納品をしていました。

 POP講習会に参加された後、昼に納品に行くときはイチゴを並べるとともに、「お昼に収穫しました」と書かれたPOPも張るようにしたところ、売上げは1.5倍になりました。

古代から「新しい」は価値があった! 

 古代から人にとって、新しいものは価値あるものなのです。物々交換の際、狩ってまもない肉の塊と狩ってから1カ月前に狩った肉の塊を持っているとするなら、狩りたての肉の方が多くの木の実と交換ができました。

 古くなり腐ったものを食べたら人は死ぬかもしれません。少なくとも健康を害する危険があります。太古から私たち人間は、新しいものは価値あるものだと理解していました。「新しいモノはイイもの」はDNAに刻み込まれているのです。

 新製品、新商品が売れなくなったといわれて久しいですが、それは数が多過ぎるからで、人が新しいものに興味を持たなくなったわけではありません。

 新しくなったものは以前よりよくなっているのだろう、価値があるのだろうと人は感じているものです。

 口紅コーナーで、「結局、同じような色でしょ」と思いつつも、「春の新色」に手が出る女性たち。「newモデル」「最新機種」にそそられる男性たち。新しいものをイイものと感じるのは、いわば人の本能です。