現代人にとって、睡眠の悩みは尽きません。生活になくてはならない携帯やPCのブルーライトや日々増えるストレス……。

 また、加齢とともにサーガディアンリズムという体内時計がズレやすくなってくるのも原因の一つといわれています。最近では、睡眠不足はうつ病や生活習慣病の元になる肥満のリスクが高まることが明らかになり、私達の健康における重要性がますます注目されています。

無理しないことが、いちばんの近道。

 できることなら睡眠の質を上げたい!でも、頑張りすぎや無理は禁物です。ストレスやホルモンバランスなど色々な要素が関わる睡眠は、とてもデリケート。

 私自身、20代から不眠に悩まされ、最近は年齢とともに眠りが浅くなることを実感しています。「寝なくては!」と気負いすぎて覚醒され、「長い夜」を過ごしたことも……。だからこそ、特別なことをするのではなく、日頃の食事をちょっと工夫することで、穏やかに睡眠の質を高めるコンディションを整えておく食べ方をご紹介します。

 どうか肩の力を抜いて、お読みいただけると幸いです!

睡眠を助けてくれる6つの栄養素

 

 睡眠の質を高めるため重要な「副交感神経を優位」にし、リラックス状態に導く栄養素があり、肉、魚、豆から炭水化物、果物まで、私達の身近にあるいろいろな食材から摂取できます。偏りなくバランスよく!

 どんな優れた食材であれ「これさえ食べれば!」という「ばっかり食べ」で心身ともにプレッシャーをかけないようにすることが大切です。

1・トリプトファン

 睡眠のリズムを整える体内時計と関係が深く、睡眠に重要な「セロトニン」の分泌を高めます。体内の「セロトニン」は加齢とともに減少するので、意識して食事で補いたいもの。セロトニン合成には時間かかるので朝食やブランチでの摂取が理想。肉や魚、タラコなど魚卵、豆腐や納豆などの大豆製品、乳製品、ナッツ類、果物ではバナナ、キウイ、チェリーなどに豊富。

2・ビタミンB6

 トリプトファンのセロトニン合成を助けます。サバ、サケ、サンマなどの青魚やタラコなど魚卵類、大豆にも豊富。

3・炭水化物

 炭水化物に含まれる糖質はトリプトファンのセロトニン合成を助けます。また、食物繊維は副交感神経を優位にする働きがあります。

4・GABA(ギャバ)

 神経の興奮状態を抑えリラックスさせる効果があります。同時に血圧抑制効果も。トマトなど野菜や果物に豊富。大豆や乳製品にも含まれます。

5・カルシウム

 ストレス緩和、メンタルバランスに重要な栄養素。吸収が難しい栄養素なので一度にたくさん摂取するよりも、こまめな摂取で不足させないことが大切です。乳製品に豊富。中でも発酵食品のヨーグルトは吸収しやすいメリットがあります。

6・乳酸菌

 腸とストレス、腸とホルモン分泌は切っても切れない関係。腸内環境を整えることで、副交感神経を高めます。また、セロトニンの分泌もスムースにしてくれます。ヨーグルト、キムチ、漬け物、甘酒、みそなどの発酵食品を日常的に摂取することは有効です。

「タイミング」別、効果的な「食べ方」10選

<朝には・・・

 夜の準備は「朝」が大事。「セロトニン」の材料をチャージ!

①食欲がない朝でも「ホットバナナヨーグルト」

 

 バナナはトリプトファン、ビタミンB6、糖質が全て揃った優秀な果物。ヨーグルトは発酵することで、牛乳と同等量のカルシウムが吸収しやすいメリットがあります。ホットにすることで朝の腸の活動を促し吸収率を高めます。

②コンビニでOK!「鮭やタラコのおにぎり」

 

 サケやタラコはトリプトファン、ビタミンB6を両方含みセロトニン合成効率が高い食材。おにぎりなら炭水化物も同時摂取できてさらに効率がアップ。ノリの鉄分もセロトニン合成をサポートしてくれます。

③話題の食材を使って!「サバ缶みそ汁」

 ダイエットに人気のサバ缶。トリプトファンとビタミンB6を含んだセロトニン材料になります。水煮缶をそのまま使ってみそ汁にすれば、発酵食品のみそが腸内環境を整え、副交感神経を優位に。温かい一杯は栄養価の吸収を高めます。

<おやつには・・・>

 14時〜18時頃。太りにくい「ゴールデンタイム」に優しい甘さのホットドリンク。

④どちらかでも両方でも!「トマト甘酒」

 

 GABAが豊富なトマトジュースと、発酵食品で食物繊維が豊富な甘酒。どちらもリラックス効果の高い優秀な食材。それぞれ単品でも十分効果があるのですが、トマトの程よい酸味は疲労回復効果のあるクエン酸が、まろやかな甘酒とベストマッチ。爽やかな甘味が広がります。

⑤冬の定番!「ホットココア」

 

 寒くなると飲みたくなるココア。ココアの原料カカオマスにはGABAが含まれ、リラックス効果があります。甘さが欲しい時は免疫力を高めるはちみつをプラスして。疲れた夕方にホットドリンクで胃腸を温めることはとても有効。副交感神経を優位にし、睡眠までリラックス状態をゆっくりつくっていきましょう。

<夕食には・・・>

 体を温めて、胃腸に負担をかけすぎない低脂肪高タンパクメニューを。

⑥ピリ辛が決めて!「海鮮入りキムチ鍋」

 腸内を整える発酵食品キムチ。唐辛子の「カプサイシン」や、エビ、イカ、カニなどに含まれる「グリシン」は血流改善することで、深部体温が低下し、睡眠をサポートするといわれています。また、低脂肪な魚介は胃腸に負担をかけすぎないので、夕食にはオススメ。睡眠の質を高める優しいメニューです。

⑦殻付きのエビやカニで!「ピリ辛の魚介トマトパスタ」

 

 人気のパスタを選ぶなら、GABAの豊富なトマトソースベースでリラックス効果を高めましょう。体を温める唐辛子やエビ、イカなどの食材とも相性抜群。

 また、パスタなどの麺類は、食べ応えのある殻付きのエビやカニを使うと「ゆっくり食べる」ことで、副交感神経は優位になります。

<夜は・・・>

 ホットのノンカフェインのストレートティーで胃腸をいたわって。

⑧香りを楽しむ「カモミールティー・ジャスミンティー」

 

 ハーブの中でもカモミールやジャスミンは副交感神経の働き高め、リラックス効果が高いことから、就寝前のリラックスドリンクによく使われます。香りを楽しみながら、ストレートのホットでどうぞ。ノンカフェインなので安心ですね。

⑨食中にも!「杜仲茶」

 

 血圧抑制、副交感神経を優位にする働きもあり、トクホ商品もありますね。こちらもノンカフェインです。便利なティーバックやペットボトルタイプももちろんOK。食中にも取り入れやすいですね。

 いかがでしたか?

 身近な食材、ドリンクにも睡眠をサポートして助けてくれる栄養素が入っています。おいしく、楽しく食べて、リラックス。そして睡眠の質をアップしたいですね。ぜひお試しください。